CG WORLD クリエイティブカンファレンス サテライト@大阪

クリカン サテライト大阪に行ってきました。

そのまとめです。

第1部:「ガールズ&パンツァー 最終章 第2話」~Unreal Engine 4の使用事例~

Unreal Engineのお話がメインでしたが、広い分野で通じる話をメインでまとめます。

「目的」「手段」が大切
→「何をするために」、「どのようなやり方を用いるか」
⇒つまるところ、「What」「How」がどこにいったとしても大切なんだなぁ

なぜアニメーションという映像表現を選ぶ?
→1ピクセル、1コマ単位で構図とり(レイアウト)、演技ができる
⇒演出意図を一番込められる

3DCGの優位性:アセット
→アセットの自動化
⇒レイアウトや演技を詰めることに時間を割ける
⇒アセットによりクオリティが担保される

Unreal Engineを用いた映像制作では、ガルパンを例にした実例が挙げられた。
キャラや戦艦をMAXで、BGをUEで制作。AEで合成する、というのが大まかな流れ。
UEのBGはディテールがありすぎるため、AEの調整レイヤーでアニメの背景美術に寄せていた。ブラー(詳細)とミディアンを使用していた模様。

すぐ使えるUE活用法として、複数の背景画をレイヤーに分けて出力し、キャラクターレイヤーを挟むという方法。
⇒マルチプレーン・カメラのような技法

第2部:デザイン Tips&Tricks

クリエイティブに関わる職種なら知っておくべきデザインの極意がたっぷりなセッションで聴き応え抜群でした。まずメインの話はこれ↓。

・アナトミーの道しるべ
・皮膚は服である
・コントラストを操作する
・ハードサーフェスデザインを分解する

アナトミーの道しるべ

Gesture:全体に流れる動き、リズム
CカーブやSカーブを大切に。まっすぐな線だと棒人間のようになってしまう。
参考)グレン・ビルプ先生のジェスチャードローイング(CG WORLDさんのオンラインチュートリアル)

画像1
骨、軟骨、筋肉、腱
⇒生物はできるだけ曲線を意識する

骨・ASIS:骨盤の出っ張り
 ・Deltopectoral Triangle:鎖骨と肩の間にある三角のくぼみ
 ・C7:7番目の背骨の出っ張り

皮膚は服である

しわの種類
・Compression Folds:圧縮によりできる皺
・Stretch Folds:伸ばされてできる皺
・Tension Point:皺のできる起点

皮膚は服⇒動作によって皺ができる

画像2

コントラストを操作する

Deep Space
・ディスプレイ上に見えているものは全て2D
・パース等を画面構成要素を使い3Dに見せる
・Fake 3D

Flat Space
・3Dに見える要素を省いて2Dに

Layers:要素の重なり
・手前か奥か

Value:明るさ
・白いものは手前に、暗いと奥に見える

Detail:Busy(ディテールがある)とRest(ない)
・Busyほど近くに、Restほど遠くに

Lines:直線、斜線、曲線
・直線|⇒力強い、工業、ダイレクト、人工
・斜線\⇒直線よりダイナミック、不安定(参考:欅坂の不協和音MV)
・曲線C⇒子供っぽい、安全、生物、ソフト

Shapes:四角、丸、三角
・四角□⇒安定、人工
・丸○⇒子供っぽい、セクシー、安全、生物、ソフト
・三角△:ダイナミック、アグレッシブ、方向付け

Colors:色相、彩度、明度
・赤⇒情熱、青⇒冷静など

Materials:素材、質感

Size:大きい、小さい

「富嶽三十六景」を上記コントラストの要素に絡めて観てみると……
Layers:波の重なり
Detail:波の先の波しぶき
Lines:波⇒曲線⇒生物的、船⇒直線的
Colors(色相):波⇒青、船や空⇒暖色系
Colors(彩度):波⇒彩度が高い、空⇒彩度が低い

ハードサーフェスデザインを分解する

★根底にある基礎(アナトミーやコントラストの操作)はどんなデザインも同様に大切

Functions:物の機能、各パーツ⇒どのように機能するか

Connection:パーツごとの関係性

上記2点がハードサーフェスデザインにおいてより重要になってくる

他実践的な話など↓
・円柱は8の倍数の分割であることが多い
→他とのConnectionをつくるうえで8の倍数がちょうどよい

・日本人は目で表情を伝え、欧米人は口で表情を伝える
→日本人の使う顔文字は目のバリエーションが多いが口のバリエーションが少ない、欧米人はその反対

まとめ:広範囲に通じる大切にしたいと感じたこと

★What「何を伝えたいか」「何をやりたいか」とHow「そのためにはどうすればいいか」を常に考える

★当たり前のことほど無意識でありがち
⇒当たり前程意識する

★身近なものを分析
⇒「自分はなぜこう感じたのか?」を常に自問自答
⇒””考えながら””仕事をする

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