不妊症を栄養で治す
現代では【不妊症】が増加しています。
現状でどのくらいいるのかははっきりとわかっていませんが、不妊治療を受けている方は推計で46万6900人となっています。
国立社会保障・人口問題研究所の報告によると、「不妊を心配したことがある夫婦の割合は35%。子供のいない夫婦では、55.2%となっています」
不妊症の原因は多数あります。
今回はその一つをお伝えします。
不妊の原因
生殖機能を正常に機能させるためには、HPG軸が機能している必要があります。
HPG軸とは視床下部-下垂体-性腺のことで生殖機能をコントロールしています。
HPG軸をHPT軸を相互作用していることがわかっています。
HPT軸とは視床下部-下垂体-甲状腺のことを言います。
下の図を見るとわかりやすいですが、GnIH(性腺刺激ホルモン抑制ホルモン)を刺激することで生殖機能が低下します。
(Endocrinology.2018 Jan 1;159(1):62-68.)
甲状腺ホルモン(Thyroid Hormone)が働くことで、GnIHを抑制して生殖機能が高まります。
逆に副腎ホルモン(Adrenal Hormone、コルチゾール・アルドステロン)はGnIHの分泌を促進するので生殖機能が低下します。
甲状腺ホルモンが分泌されていれば生殖機能が活性化します。
副腎ホルモン(コルチゾール、アルドステロン)が働くと生殖機能が低下するということになります。
現代では甲状腺機能低下症の人・副腎が働きすぎて副腎疲労を起こしている人が多いので、不妊症の数が増えているのも納得できます。
解決するには甲状腺機能を上げ、副腎ホルモン(コルチゾールやアルドステロン)を分泌させないことが重要になります。
今回の記事では全てを説明するのは困難なので、重要な点をお伝えしたいと思います。
甲状腺機能を改善させる方法
甲状腺ホルモンは活性型と非活性型があります。活性型にすることで身体に作用させることができます。
活性型に変換するには【肝臓・腎臓】が重要になります。
この2つに負担をかけていると甲状腺ホルモンを活性型にしにくいと言えます。
例えば、
有害物質を多く摂取
アルコールを多く摂取
脂肪過多の食事
精製糖質の多い食事
では肝臓に負担をかけてしまいますので注意が必要です。
副腎ホルモンを過度に分泌させないために
副腎ホルモンはコルチゾールとアルドステロンです。
特にコルチゾールを過度に分泌している方が多いです。
コルチゾールが分泌される場合とは、
ストレス
慢性炎症
低血糖などです。
コルチゾールは抗ストレスホルモンとも呼ばれており、ストレス下で分泌されます。
なるべくストレスを感じないようにすることが重要です。
そしてコルチゾールは低血糖状態で分泌されます。
コルチゾールは身体の筋肉を分解させて糖新生を促します。
血糖値が上がりやすい食事をすることでインスリンが過剰に分泌されて低血糖を起こします。
低血糖を起こすとコルチゾールが分泌されます。
なるべく血糖値の変動をしないような食事をする必要があります。
アルドステロンは腎臓でナトリウムの再吸収を高める時に分泌されるホルモンです。
減塩しすぎると身体のナトリウムを排出しないようにアルドステロンの分泌が過剰になります。そうなるとGnIH(性腺刺激ホルモン抑制ホルモン)を刺激し、生殖機能が低下する場合があります。
過度な減塩は注意が必要です。
まとめ
現代人は、
炭水化物量減少
脂質量増加
精製糖質の増加
ストレスの増加
ビタミン・ミネラルの減少など
様々な要因により甲状腺機能が低下し、副腎ホルモンが過剰に分泌されている状況になっています。
生殖機能は正常にエネルギー代謝が回っていないと低下してしまいます。
エネルギーをしっかり作り出せる身体にすることが重要です!
お読み頂き有難うございました!
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