2人とも助かる方法を。
「はじめちゃんならどうする?私とはじめちゃんが同じような目にあったら・・」
「うーんそーだなあ、俺だったら・・考えるだろうな・・」
「考えるって何を?」
「2人とも助かる方法をさ!!」
『金田一少年の事件簿』第7巻
金田一少年の事件簿、学生の頃、よく読んでいました。弟がいたので、プレステゲームに少年ジャンプなど、一緒にゲームしたり漫画貸してもらったり、男の子の趣味に入っていくんですね。弟は少女漫画が面白い、と言っていて、それぞれ感じるものがあったようです。
職場に『金田一 37歳の事件簿』という漫画が置いてありました。男性が多い職場で、休憩室に誰かが持ってきたゴルゴ13とかこち亀などの漫画がどさどさ置いてあることがありました。そこで、心の中で叫んだ一言・・。
金田一、あんた私と同い年だったのか・・!!
確かに、私が高校生の時、金田一少年も高校生でしたが・・。
第7巻は、『悲恋湖殺人事件』のお話でした。船が沈没し、海に身を投げ出されたとき、そこに一枚の板があったとしたら。
「そうね・・きっと迷わずその板を蛍子さんにゆずって 遠野センパイは死を選ぶんじゃないかしら」
そして美雪がはじめに尋ねた返事が冒頭の言葉です。「2人とも助かる方法を」。私はこの言葉がすごく好きなのです。
男性が多い職場で働いていると、どれほど男性が職場の女性たちを守ってくれているのかが、伝わってきます。働きやすいように、困らないように、そっと環境を整えてくれているのです。
男性がお仕事をしている姿を見る時、そこには、しっかりとした決意や覚悟のような気持ちを感じることがあります。ひとりの男性の肩に、どれほどの重いものがかかっているのか、それをひしひしと知ることになるのです。
言わないし、語らない。そして、ひとりで責任を負おうとする。そういう部分がとても男性らしいのではないかと思います。スゴいと思う、さすがだと思う。
そして、こうも思うのです。ひとりで背負わなくっていいじゃん、2人で考えればいいじゃん、って。
私は彼が自分の世界に閉じこもる時、そう思っていました。その期間が結構長いので、色んな思いがめぐりました。待つことが最善策だと、知識で分かっていても。
金田一少年と美雪の関係がなかなか進展しないのも、重なるものがありました。同じ探偵ものとして『名探偵コナン』も読んでいたことがあります。コナンは蘭を守り、小学生に戻ってもいつも蘭のそばにいる、言うセリフもカッコいい、とにかく全てが冴え渡っている。コナンもとっても面白い、でもふと読み返すのは、金田一少年でした。いつもボケーっとしていて「もう、はじめちゃんったら~!」と美雪に心配かけてばかり。金田一は、そこがいいんだ。そんな2人の世界が、私は好きだったのです。
『5次元の恋人』では、男性側の気持ち、スピリチュアルな観点、手帳や文房具の楽しみ方など、様々な分野で記事を書いております。何か有益な気付きがありましたら、サポートして頂けると嬉しいです。