【リモホス】Club Saturno 第8話【リモート☆ホスト】
仕事納め後の年末は、いつもは賑やかなTOKYO Rも人通りがまばらになる。
昨日、年内最後の営業を終えた『Club Saturno』のホストの面々。次に姫達と会えるのは年明けの1月4日である。
――12月29日、午前11:30。
年末年始の休業に入った『Club Saturno』には、なぜかホスト達が「おっはよー」「おっはー」「グッモーニン!」などとジャージ姿やスエット姿などカジュアルで動きやすい服で続々と集まってきていた。
というのも、今日はみんなで店の年末大掃除をしようということになっていたのだ。
蔡久良が重そうなリュックをおろすと、中からいろんな粉や液体を取り出し、色々混ぜ始めた。環珠が恐る恐る覗き込みながら言った。
環珠「おいおい、ぽよ。それ、『混ぜるな危険』とかじゃねーだろーな」
蔡久良「もちろんぽよ! こっちは重曹、こっちはクエン酸、で、こっちはセスキソーダ。どれもさいぽよお掃除グッズ模試でベスト3常連の自然にやさしいお掃除グッズぽよ!」
亜土夢「まさにO・C・B!――『お』ばあちゃんの『知』恵『袋』的な? カモン!」
蔡久良「さいぽよ、化学もオールAだったし、全国模試でもナンバー1だったぽよ。取り扱いは任せてぽよ!」
その時、グイーンと音を立てて、何かが床の上を動き始める。
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