【リモホス】Club Venere 第8話【リモート☆ホスト】
今年のクリスマスイブもあと5分で終わろうとしている。
――12月24日深夜23時55分。
ここ、『Club Venere』で聖なる夜を思い思いに過ごした姫達。
しかし、もうホーリーシンデレラタイムも終了……帰る時間だ。
やさしく姫の手を取り、エントランスまでやさしくエスコートするのは輝石である。
輝石「今日は来てくれてありがとう。イブの夜を姫と過ごせて最高に嬉しかったよ……」
帰りたくないと寂しそうにしている姫を相手にしているのは明星だ。
明星「なに?帰りたくないだと? フッ……バカやろ……俺だって帰したくねーに決まってんだろーが。いちいち言わせんな! いいか、このバツとして、必ず明日、また俺に会いに来い。いいか? 絶対だぞ。わかったな」
愛抱夢と金多は二人で一緒にオリジナルクリスマスソングを歌って、姫を送り出している。伴奏は金多の下手っぴなウクレレだ。
愛抱夢「♪クリスマスイブとイブと~♪イブイブイブ~♪」
金多「♪クリスマスも正月も~♪ 年末年始は俺に賭け狂え~♪」
そんな賑やかな二人の傍ら……静かにしっとりと姫を見送るのは今日も陶器のような肌が美しく輝く夕星だ。
夕星「今夜も姫の肌をビューティーにうるおわせることができて最高に嬉しいよ。良いクリスマスを……ますます姫の肌がうるおいますように……」
姫達を見送ると、フロアに戻ってくるホスト達。さっきまで大勢の姫達とのクリスマスイブナイトで賑わっていたその場所は、嘘のように静かでガランとしている。
――時計はあと20秒で深夜0時だ。
金多と愛抱夢がカウントダウンを始める。
金多「シークレットクリパまで!」
金多・愛抱夢「5,4,3,2,1……」
一同「メリークリスマース!」
ここから先は
¥ 200
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?