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7種のサーモン料理@鮭殻荘 アロマティックでカジュアルなハウスワインに

勤め先の同期と退職したOB同期との忘年会は恵比寿の鮭殻荘に集合。その名の通り魚介専門ビストロで特にサーモンに力を入れている。飲み放題付き忘年会コース(5,500円)のメニューは以下でサーモンづくしだ。こういう徹底的なやり方には好感を覚える。

①サーモンの前菜盛り合わせ
②サーモンユッケ
③鮮魚のカルパッチョ
④サーモンとカッテージチーズのサラダ
⑤フライドサーモン
⑥サーモンのパイ包み焼き
⑦サーモンの日替わりパスタ

尚、お店はBYO (Bring Your Own。客によるワイン持ち込み可能) を1,650円/ 本で受けており、一応、イタリア シチリア島のワインを鞄に入れておいたがビール党もいて、また、お店の飲み放題で満足な雰囲気だったので開栓せずに終わった。当日は通勤日だったので鞄の中の約1.5キロの瓶は、自宅、会社、恵比寿を経て、自宅のセラーに戻った。またの機会にBYO活用したい。

一杯目のビールの後はひたすらに飲み放題のハウスワイン白を続けた。ミュラー・トゥルガウ品種のような華やかなアロマティックな香りが個性的だ。お店ではモスカテル品種、ゲヴュルツトラミネール品種を用いたスペインのトーレスのヴィーニャ・エスメラルダというワインがリストの中では低価格帯に入っていたので、きっとこのあたりのようだ(移し替えられた透明なガラス瓶からのサービングだったため、エチケット(ワインラベル)からの確認はできなかった)。

このハウスワインは7種のサーモンの料理への最大公約数のように繋がった。全てのコースメニューに喧嘩しないことは最低条件に、出来るだけ多くの料理と高いレベルでの繋がりを実現するワインをセレクトするのは難易度が高い。一品必殺のワインを用意するよりも頭を悩ます。さてこのハウスワインを各種料理に合わせていく。

①サーモンの前菜盛り合わせ、スライスオニオンの台座にスモークサーモンが並べられ、ピンクペッパー、ケイパーが振られている。爽やかでパーフェクトな前菜。さらにバケットにサーモンパテが塗られ、上にイクラが乗っている。ワインの華やかな香りはオニオンやケイパーとの親和性が高く、またサーモンのスモークのニュアンスが絡み嗅覚が楽しく刺激される。相性: ★★★☆☆


②サーモンユッケは、醤油漬けのサーモンの細かくなった身に、卵黄が乗っている。バケットが添えられているので塗って食べてもよし。ワインともまずまずの相性だが、料理の濃いめの味付けは白ワインよりも軽快な赤ワインとの相性が良さそう。相性: ★★★☆☆


③鮮魚のカルパッチョはサーモンの他にイカの刺身も入っていて、食感の違い、様々な風味が合わさり口内が楽しい。カイワレ、糸のようにスライスされた人参、大根が乗っていて料理をさっぱりとまとめている。ドレッシングに効いたビネガーがサーモンのリッチな脂を引き締め、ワインの酸味との繋がりも良い。相性: ★★★★☆


④サーモンとカッテージチーズのサラダは、レタス、トマトにサーモン、そしてシラスが仕上げに振りかけられている。まずまずの相性だが特筆する繋がりもないか。相性: ★★★☆☆


⑤フライドサーモンは、ややしっかり揚がっていて歯ごたえと風味の凝縮感を楽しみたい。料理の風味のボリュームがワインのそれをやや上回る。相性: ★★★☆☆


⑥サーモンのパイ包み焼きは、文字通りパイの中にサーモンがたっぷりと待ち構えている。パイの食感と風味も合わさって膨らみのある味わい。軽快なワインはややおされてしまう印象。樽香の効いたシャルドネなどが合いそう。相性: ★★★☆☆

⑦サーモンの日替わりパスタは、細めのパスタに魚介の出汁が染み込んで、サーモンの大ぶりな切り身とイクラが添えられている。魚の旨味の効いた一品でこのワインは喧嘩しないがやや圧倒される。相性: ★★★☆☆

特に鮮魚のカルパッチョとの相性の良さが印象に残った。サーモンづくしに白ワインが潤滑油となり同期との会話も弾んだ(冒頭に一瞬、キャリアや子育てなどのまじめなネタで会話したが、男5人、その後は予想通りの低俗なネタに一貫した笑)。

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