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遠方より友人来たる 映えマグロにシャンパンでおもてなし

中国に駐在中の高校時代の同級生が一時帰国し、一杯やろうとなる。創作系のエッジの効いた和食を食べたいということで(それこそたくさん中国にありそうだが彼の住むエリアにはあまりないらしい)、いくつかお店をピックアップして送っておいた。本格火鍋のお店もブラックジョークで入れておいたがスルーされ、マグロ婆娑羅上野店をご希望とのこと。食べログで予約して待ち合わせる。
ビールを飲みながらメニュー選び。上野駅から暑い中を歩いたのであっという間にビールが空に。

続いてワインに。シャンパンは唯一、ランソンが置かれていた。マグロづくし、友人の滅多にない帰国の貴重な夜ご飯なのでちょっと贅沢をしてシャンパンに。ちなみに友人はシャンパンと並行してビールも飲み続け結局5杯を飲み干していたw

ランソン, 10,780円

濃いめの色調に細やかな泡がやや強めに絶え間なく立ち上がる。
香りには厚みのあるリンゴのコンポート、ブリオッシュ、ナッツなどの奥行きのある香り。
味わいの果実味はジューシーでいてぐっと押し込みがあるのはリザーヴワインのブランドの妙。ジューシーさと飲みごたえ・複雑さのバランスが絶妙。

鮪とササミの梅しそきゅうり 638円
マグロの磯の香りと鉄分のフレーバー、梅の酸味、ササミの淡白ながら噛むほどに染みる旨み、それらを緩く繋ぐシャキシャキでみずみずしいきゅうり。
ランソンの酸味は梅のそれに高いレベルでシンクロ、そのままマグロの磯の香りにも繋がる。ビールにも相性の良いおつまみで友人のグラスがみるみるまに空いていく。相性: ★★★★☆

映え肉マグロ(2,178円)
インスタグラマーさん大喜びの見映えw とはいえ見映えのためにマグロをローストビーフに乗せるなんて、、、と思いながらひと口。マグロの旨みと牛肉のそれは異なる刺激を与えてくれる。ローストビーフは軽快な脂の甘みを纏う重量感あり、マグロは磯の香りを伴う鉄分のフレーバー。これらが渾然一体となりイクラも巻き込み旨味の渦となる。
ランソンのジューシーな黒ブドウとリザーブワインの深みがこの旨みの渦にさらなる楽しみを乗せる。相性: ★★★★☆

マグロねぎま焼き串 638円x2
ネギのこげめがやや強めの刺激。火が入りギュッと風味が凝縮したマグロ。ケンカはしないがもう一段、強いワインでも良いかもしれない。シャンパンの繊細さが活かしきれないか。一方、ビールとの相性は素晴らしく友人のビールを飲むスピードがさらに加速。相性: ★★★☆☆

鮪と黒毛和牛のレアカツ〜藻塩添え〜2,178円
この料理はいくつかのお店で食べているが外側のほんのわずかな層だけ火を入れる方式もあれば、このお店のようにややしっかり中心の手前まで火を入れるお店もある。火が入った部分のマグロは生の風味から変身し、アミノ酸、旨みをより強く感じる。これが生の部分の鉄分のフレーバーと入り混じり、一人二役で得もいわれぬハーモニーを奏でる。わたし的にはもう少しレア部分が多い方が好みだが、今日のワインとのバランスはこれぐらいが良さそう。ランソンのジューシーさは生の部分に共鳴し、ブリオッシュなどの奥行きのあるフレーバーは焼いた部分にシンクロする。相性: ★★★★☆

赤!!マグロバサラ2,178円
じっくりと揚げたマグロにガーリックチップがパラパラ。ジンワリと火が通されたマグロは旨みが増幅し、ガーリックにも負けないほどにパワーアップ。ほと走るマグロの旨みに絡むガーリックパンチ。余韻も冷めやらぬなか、冷えたシャンパンの癒し。ワインの深みが、ボリュームとパンチの強いひと皿を優しく包み込む。相性: ★★★★☆

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