七夕賞出走馬全16頭分析

<過去9年傾向メモ> ※2011年は中山開催のため除外

7人気以下で3着以内の大穴馬は27枠で13頭と大荒れ傾向。特注穴パターンを見つけたかったけど、多くの大穴馬に共通するプロフィールというのは見つけられず。様々なタイプが走っているというか、結果論ですら激走理由をこじつけられないケースもいくつかあり、超難解。13頭中9頭が関西馬というのが意外だなとは思いましたが、7人気以下の関西馬だと該当馬は多いですし。

4~6枠の中枠の複勝率が高く、4~6枠から3着以内馬が出なかったのは2004年まで遡る。七夕賞に限らず、条件戦を含めた福島芝2000mのデータを見ても5枠6枠の複勝率は他枠より高いので、中枠有利な条件というのは切り口として一考。ただし、勝率は内枠の方が高いので注意。とにかく、解釈不能な穴馬が複数来ているので、点数を絞るのに消去法は使いにくい重賞。


<出走馬全16頭分析>

バリレオ

【前走確認+α】

前走メトロポリタンS2着。中位追走から直線じわじわ追い上げた。超スローで先行馬が引きつける展開。位置取り不利を切れ味でカバーした強い内容。地力上位だったとも解釈できるし、速い時計やキレ勝負への高い適性も馬柱からは感じられる。2000m出走は新馬戦勝利以来約3年ぶり。前走比でかなり追走忙しくなるはずの競馬に対応できるかがカギ。

ウインイクシード

【前走確認+α】

前走福島民報杯3着。中位前追走からじわじわ伸びるも3着。2着馬を見ながらスムーズに運べたので物足りなさはあるものの、前日からの大雨が残った馬場状態の影響があったので、着順を額面通りに受け止めるかはまだ保留。好位前後から運ぶ脚質で、持ち場では安定した競馬を続けている馬。福島記念4着のあるこの条件は持ち場。馬場が替わって前進できるか。

クレッシェンドラヴ

【前走確認+α】

前走中山金杯7着。スタートダッシュに失敗して後手。3角過ぎから大外を捲り上がろうとして、前の馬にブロックされて動かず、直線でようやく大外に出て追い上げるも届かず。好位先行馬が粘り込む展開で、あまりに厳しい2か所のロスだった。大きな敗因。今回は昨年2着の得意条件で、前走の敗因が消せれば一変候補。レース間隔が半年空くのは初めてなので、休み明けから実績通り動ける状態かがポイント。条件戦レベルでは、4か月ぶり5か月ぶりでも問題なく走っている。

パッシングスルー

【前走確認+α】

前走マリーンC9着。中位前追走から徐々に失速。ダッシュがつかず、道中も追い通し。反応が変わることなく脱落。初ダートの前走は追い通しでも最後は盛り返したので、走る気を出さなかったのが敗因。これが初ダートなら、芝戻りで一変を狙いたくなるところ、ダート2戦目だし直近の芝重賞も馬場の影響が大きいとはいえ大敗続き。復調途上。レース間隔を空けて立て直せているかがカギ。復調途上→休みで立て直し→実績のある季節で復帰激走だと、先週のアンヴァルと同じパターン。

マイネルサーパス

【前走確認+α】

前走福島民報杯1着。中位後ろ追走から、4角から大外を捲り上がる進出で差し切り。3着馬を見ながら馬場の良い所をスムーズに運べた。前日の大雨の影響を受けた馬場状態で特殊性もあったので、馬場が嵌ったものとしてこの実績を除外したとしても、福島は1800mのレコード勝利とラジオNIKKEI賞の不良馬場2着実績があり、高いレベルで福島巧者。重馬場の勝利でハンデが増えてしまう今回は買いタイミングではないけれど、得意の福島に出走する以上は要警戒。

ジナンボー

【前走確認+α】

前走大阪杯6着。ダッシュ上位で2番手先行。向こう正面から逃げるダノンキングリーを煽ってペースアップさせる強気の先行策。相手の力が上で振り切られたけど、全体的にはスロー決着とはいえ6着粘り込みはよく粘った評価。間違いなく前走比で相手弱化の1戦。初福島出走で適性が問題なければ上位候補。

エアウィンザー

【前走確認+α】

前走鳴尾記念10着。中位後ろ追走から伸びきれず。直線で伸びない馬の後ろに入ってしまい、進路確保は残り200mから。不完全燃焼。スムーズな競馬で見直し対象も、進路が出来てからも伸びて来なかった前走が物足りない。レースの動きを見る限り、骨折休養明けの不振を脱していない。陣営はこの中間で本来の出来に戻ってきたとコメントを出しており、これを信じるかどうか。

アウトライアーズ

【前走確認+α】

前走メイS10着。後方追走から、勝負どころでも動かず直線勝負に懸けるも不発。流れ自体は追い込みもノーチャンスではなかったので物足りない内容。好走時の走破時計を見るに、時計の速い決着が敗因候補としては挙げられる。前走比で確実に時計が掛かる条件に替わってどれぐらい変われるか。印の優先順はかなり下の方。

ノーブルマーズ

【前走確認+α】

前走目黒記念4着。好位内追走から直線も最内を突いてじわじわ伸びた。気合をつけて前へ行き、離せば弾けそうな手応えで追走し、手応えほど切れる脚が使えず。崩れる馬が多かった先団追走からの4着で内容は悪くない。4着率が高くなってきて軸にはしにくいものの、切れる脚は使えないながらに安定はしているので、時計の掛かる馬場で着順を上げられる可能性はある。直近の3着以内が昨年8月と一昨年6月。夏の実績が優秀なのも強調材料。

ソールインパクト

【前走確認+α】

前走七夕賞8着。最後方追走から直線大外に出して追い上げるも届かず。3着争いに関しては追い込みにもチャンスのある時計、展開だった。適性が中長距離にシフトして、2000mは短かった解釈。ここから1年ぶり出走で再び七夕賞。傾向分析の通り、消去法をしてはいけない何でもありな重賞なので、総流しを検討するなら削らない方が良いと思いますが、買い材料発掘は難しい。

ヒンドゥタイムズ

【前走確認+α】

前走3勝クラス1着。好位後ろ追走から直線抜け出して押し切り。全く危なげの無い取り口。超がつくスローペース追走で他馬にも余力がある切れ味勝負でも俊敏さが目立った。下した2,3着馬が次走勝利済みなのも間接評価でポイント高い。昇級戦の相手関係、初福島、前走比で忙しくなるであろう追走ペースでも同程度の力を出せるかがカギ。

ヴァンケドミンゴ

【前走確認+α】

前走3勝クラス1着。中位後ろ追走から、3角から大外を捲り上がる進出で直線差し切り快勝。先に動いた1人気馬をマークする競馬で一緒に進出し、結果的に相手は伸びきらず9着に沈むので相手間違いになっていながら最後まで伸び続けた強い内容。レベルの高かった湾岸Sから相手弱化だったのも変身要素としてはありつつ、これで4戦4勝となった福島競馬場との相性の高さを強く印象付けられた。前走比3キロ減で再び福島の今回も良い条件。昇級戦なので力が足りているかどうか。

ブラヴァス

【前走確認+α】

前走新潟大賞典4着。好位後ろ追走からじわじわ伸びた。最後まで反応して盛り返したものの、直線向いて早めに動いた連対馬に離された分が最後まで取り返せず。瞬発力対応が敗因。超スローにはならない重賞に昇級初挑戦で4着は、徐々に通用していく期待を持ちやすい評価。初出走の福島対応がカギも、瞬発力不足を補う意味では良い条件替わり。

オセアグレイト

【前走確認+α】

前走目黒記念6着。好位追走から直線抜け出すも粘り切れず。結果的にハイペースで止まる先団を早めに捉えに行って抜け出す形で挑むも、最後まで持続せず。前走はスローで差し遅れ、今回は前崩れを早仕掛け。展開と戦法がうまく噛み合わないのが敗因。展開替わって見直し対象。2400m圧勝から台頭したので2000m実績が無く、距離に対応できるかがカギ。福島は2600mで勝利実績があり、立ち回りは上手い。

リュヌルージュ

【前走確認+α】

前走マーメイドS3着。好位内追走からしぶとく伸びた。条件馬が上位人気になるレースレベルに恵まれた面があり、重賞3着の額面以上の評価は出来ない。今回は相手強化の1戦となる一方で、最軽量ハンデという武器は手に入る。52キロが嵌ってまだ見せていない力を引き出せれば。

レッドローゼス

【前走確認+α】

前走メトロポリタンS9着。好位追走からなだれ込み。追い込み続きの近3走から久々に脚質転換で勝負するも伸びきれず。好走馬の近くでスムーズに競馬できて流れは向いていた。力負けを否定するとすれば、好位外追走で溜めが利かなかったのが敗因候補。福島はOP勝ち実績のある得意条件。再び追い込みに戻すと思うので、OP勝ちの形に戻してどこまで巻き返せるか。

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