京成杯AH 馬券予想


京成杯AHについて

コースについて

コースの概略図

中山(芝・外)1600mで行われる。1コーナーの奥からスタートし、大回りなコーナーを抜けて、完全な直線は正面だけという独特なコース。スタートから最初のコーナーまでが240mと短く、激しい先行争いが起こる傾向にある。2コーナーから下りが続き、しばらくカーブを走るため一息が入れにくいタフネスな走りが求められやすい。下りが長く緩まないペースを強いられることがしばしばあり、スタミナの無い先行勢などは直線に入るころには息を切らしてしまいがち。2コーナーからずっと走り続けられる増大なスタミナか短い直線で加速できる瞬発力など、何かしらの決め手がないと勝負が出来ないコースであり、相応の実力が求められる。

展開予想・印

展開について

日曜には雨の影響はなくなり馬場はある程度綺麗な状態で挑めると予想。開幕週なので逃げ・先行が有利な状況は大きいと考える。展開としては逃げを取るのは恐らく「グラニット」か「シャイニーロック」。前者は控える可能性もあるが斤量差ですんなりハナを取る可能性が考えられる。いずれにしてもペースは緩やかに進み、2コーナーの下り以降でペースが徐々に加速していき以降は緩みなく進むと予想。騎手が開幕週をどこまで意識するかで変わるが、3コーナー以降でも動きを見せなければ前残りで決着する可能性が高くなる。逆に意識しすぎて前でけん制し合あうと差し有利に変わり末脚自慢の実力勝負になると考えられる。どちらに傾くかは当日次第なのでレース結果を細かく確認しておくといいかも。なお本記事の印は開幕週の恩恵が大きい前提で考えることとする。

◎インダストリア 中山適性の高さを評価して
〇ウイングレイテスト ブリンカーつけて自分の競馬に集中出来れば
▲ラインベック 開幕週を利用した先行の競馬で
△グラニット 斤量を活かして自分らしい走りを期待
☆1ソウルラッシュ 斤量はキツイが実力は否定出来ない
☆2ミッキーブリランテ 展開ハマれば久々の激走もあり得る



出走馬講評

出走馬ランク付け

A インダストリアウイングレイテスト
B+ ラインベックトーセンローリエ
B- ミッキーブリランテソウルラッシュメイショウシンタケグラニット
C ミスニューヨークシャイニーロックアスクコンナモンダ

各馬講評

1.ミッキーブリランテ(牡7・57.0kg) (総合評価B-)
前走の関屋記念では後方から運び、直線で前壁状態となり進路が阻まれたが最後は脚を魅せての7着。去年の同重賞で3コーナー付近で先頭を奪うという奇襲が成功し2着に連対した実績を持つ。一か八かの作戦が成功した結果なので再現性は薄いが、少なくともこの舞台との相性は合っていることは分かる。普段マイルでは追走に苦労しているところがあるため、下り勾配が多いこのコースは本馬の追走の助けをしてくれるのだろう。他の有力馬よりハンデは控えめで、かつ位置を取りやすい最内なので以前のような前目での競馬を今度こそ見せて欲しい。瞬発力よりスタミナが求められる展開になれば可能性は生まれる。

2.ソウルラッシュ(牡5・59.0kg) (総合評価B-)
前走の安田記念では出遅れて後方からとなり、位置取りの悪さからか直線で馬場の良い外に出せず、内を走ったために伸びを欠いて9着という結果に。G1で結果が欲しいが中々思うような走りが出来ていないのが現状。ただマイルの最前線で戦える実力は申し分ないので、G2以下では引けを取らない。しかし今回はそれが原因で斤量59kgという罰ゲーム並みのハンデを背負う羽目に。休み明けは走るタイプなので叩き出走でも特に問題はないが59kgは本気で走らせると体へのダメージが大きそう。頭数も少ないので実力通りに決まりそうだが、正直59kgで勝ち切るイメージはほとんど湧かない。先行が理想的な本馬にとって内枠は良い。コース適正も見込まれて好走の条件が揃っているのだが、斤量がそれらを帳消しにするぐらい負担になりそう。強いのは認めるが、斤量が響いて連対を逃がしそうな予感がする。

3.ミスニューヨーク(牝6・56.0kg) (総合評価C)
前走のクイーンでは最後方から捲りで上がり最速で7着という、まさに「届くかボケ!」案件だった。開幕2週目で馬場状態が前有利なのも影響しただろうが、見せ場もなく終わったので前回の騎乗は正直頂けない。今回は条件は違えど2回勝ち星を挙げている本馬にとって理想的なコース。ただ斤量56kgではパフォーマンスを落としている点と相手関係が前走より厳しい点を考慮するとなかなか厳しい戦いになりそう。牡馬混合戦の経験はあるが好走できたのは軽斤量(~54kg)の時のみ。年齢も6歳と上澄みがあまり見込めないため、小頭数でも厳しそうだが、何とか善戦して欲しいところ。とりあえず鞍上には前回の反省を踏まえた競馬を魅せて欲しい。

4.メイショウシンタケ(牡5・57.0kg) (総合評価B-)
前走の関屋記念では直線後方から32.8秒という素晴らしい末脚を魅せるも惜しくも届かずの5着に終わった。ただ2走前の米子S以降走り方が断然よくなり今が充実期と言っても差し支えない活躍を見せてくれている。瞬発力はあるので後は中山が合うかどうかが鍵。加えて充実した様子を見せてくれるのはいいが米子S以降、月1ペースで走っているため疲労の心配はある。夏の酷暑を走りぬいただけでも相当の疲労は溜まってそうなので、それがここに影響してもおかしくはない。調教やパドックを確認して状態を見極める必要はありそう。

5.インダストリア(牡4・58.0kg) (総合評価A)
前走のエプソムCでは前目で競馬をするも、馬場の悪い内を通ったことで伸びを欠いて7着という結果に。元々左回りは不得意であり、かつ蹄の状態に多少の不安があったうえでの出走だったので結果は度外視でよさそう。今回は重賞を勝った舞台であり、かつ蹄も良好らしいので前回より構想への期待は持てる。問題は斤量58kgに対応できるかどうか。前走で一応経験済みである程度慣れはしていると考えられる。特異な条件での安定感は信頼できるので、本馬が一番馬券内の可能性は高そう。

6.シャイニーロック(牡7・57.0kg) (総合評価C)
前走の米子SではノルカソルカのHぺースに惑わされて、直線でが売血を起こして11着に。前走は外枠もあって3番手に控えたが、基本はハナをとって走る方が本馬にとって良い走りが出来そう。ただ今回は軽ハンデの2頭が逃げ馬であり、開幕週なので是非とも逃げたいところだが、恐らく控える羽目になりそう。控えた場合相手のペースに依存してするしかなく、末脚も持ち合わせていないので番手で粘れるかどうかに賭けるしかなさそう。本馬がハナを切れるような相手関係で狙ってみたい。

7.グラニット(牡3・51.0kg) (総合評価B-)
前走のラジオNIKKEI杯では内枠からハナを切ってペースを握るも、直線で交わされてしまい6着という結果に。逃げ馬なのに行きっ振りが悪く、出ムチを入れないと進んでいかず、そこで足を使うため最後で脚が鈍ってしまうのがネック。世代重賞でよく見かけるがこれでも扱いは1勝馬であり、それもあってか今回は51kgという破格のハンデで参戦できる。開幕週で軽ハンデと正に逃げてくださいと言わんばかりの条件だが、陣営としては「ハナに拘る気はない」らしい。真偽は不明だが、出ムチを使って強引に前に出るくらいなら本馬なりのペースで気ままに走らせて何か変わり身を期待しているのかもしれない。ただ子の斤量ではすんなりとハナをキレる可能性もあり、そうなれば逃げ切りの期待が膨らむ。いずれにしてもトップハンデと8kg差は余りにも有利な条件過ぎるので、それだけでも買い要素になるはず。

8.アスクコンナモンダ(牡4・56.0kg) (総合評価C)
前走は出遅れて最後方からスタートしたが、最内故に道中では馬群の内に入れることに成功し、直線で進路を見つけて差し切り勝ちを飾った。世代戦のアーリントンC以降の重賞挑戦でどこまでやれるか。当然力は付けており、前走も直線で2回ぐらい詰まりかけたのを踏まえて差し切ったのを考えると末脚の力強さにはまだ底がありそう。ただ相手関係はかなり強くなっているので、斤量56kgでどれほど戦えるかが見もの。格上挑戦だがどのペースでも対応可能なため展開次第では下剋上を狙えそう。

9.ラインベック(騙6・57.0kg) (総合評価B+)
前走の関屋記念では外枠ながらも前目好位で競馬を進め、直線で後ろからの猛追を凌いで3着を守り抜いた。騙馬になってから気性が改善され素直な競馬が出来るようになり、成績が安定している。中山の持ちタイムが優秀でここでも十分に戦えそうなイメージはある。ただ馬場が渋るのはマイナス要素になりそうなので、本番は良馬場で挑みたいところ。外枠だが小頭数でかつ前にいく馬もはっきりしているため、理想の位置取りは行えそう。開幕週を活かして先行抜け出しが出来そうなイメージもあり、安定感のある今なら重賞制覇できてもおかしくはない。

10.ウイングレイテスト(牡6・57.0kg) (総合評価A)
前走の中京記念では中段で競馬を進めるも、直線で必死に追走するがハナ差の4着に。OP昇格以降の成績は4回中3回が掲示板と安定感を見せているが、言い方を変えると決めてに欠けているのがネック。前走で他馬の走りを気にして集中できていなかったらしく、今回はブリンカーで対策を図る方針だ。メイショウシンタケやラインベックとは実力は拮抗しており、展開1つで着順は変わるはずなので、集中して走れば展開は今回此方に向くはず。前回軸にして泣きを見たが、中山との相性を考慮してもう一度信じてみたい。

11.トーセンローリエ(牝3・52.0kg) (総合評価B+)
前走のクイーンSではゲートでよそ見をしたことで出遅れてしまい後方からに。その後内へ進路を切り替え、内ラチを走りぬいて6着という結果に。想定した居た競馬とは異なるが、古馬相手に人気以上の成績を残したのは立派だと考えられる。今回は52kgとこちらもかなり有利なハンデを貰っての参戦に。斤量を活かして番手策を狙いやすく、思い切ってハナを切るのもよさそう。ちなみに相変わらずの大外枠だが、今回は小頭数なので従来の中山1600みたいに専攻争いが激化することはなさそう。スタートさえ出せればすんなりと理想の位置を確保できそうなので狙って欲しいところ。相手関係は前走より強くなるが、斤量差を活かした競馬が出来れば波乱を呼びそう。

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