違和感手帳9₋プロフェッショナリズムとは

2023年1月29日

~プロフェッショナリズムを考える会〜

N先生にお願いして、「プロフェッショナリズム」について考える時間を作らせていただきました。

始まりは、アイドルってプロだよね。というお話でした。

アイドルをみて「プロだな~」と思うのはどんな瞬間でしょうか。どんなに激しく踊った後も笑顔を絶やさず、いつ何時も完璧に、かわいくあり続けるとき。ファンの期待に応える姿や振る舞いが、「プロだな」と思わされます。逆にファンの期待を裏切らないこと、演じ切ることこそが、アイドルの条件といえるかもしれません。ファンを裏切る行為に世間からは「アイドル失格だ」などといわれます。

どうもここに、医療者との重なり合いがありそうです。医療者のプロフェッショナリズムとは、相手に期待されるふるまいをすることでありそうです。というか、もっと厳密に言えば、相手の期待を裏切るふるまいを決してしないことです。それが自分自身の本質ではないとしても、「個」と切り離した目線で物事を考えられるかどうか、ということではないでしょうか。

先日ツイッターに見かけた記事で、腑に落ちるものがありました。

投稿主は地方国立大医学部に通う都会出身の学生として、日々のギャップに対する戸惑いや価値観の違いに対する苦しみをこぼしていました。(この点はちょうど、じっくり検討したいと常に考えているトピックなのですが今回は割愛して)印象的だったのは、匿名でつぶやく彼女の言葉の中にあった「医師として働く限りはこれから誰に対してもどんな状況でも、偏見も差別もない、平等で完璧な人間でいることを求められるのだから、(せめてこの場では匿名で打ちあけさせてほしい)」という趣旨の話しでした。

どんな人が一流の人(=プロフェッショナル)なのかは、人によって違うかもしれません。けれど少なくとも、医学生として学ばねばならない「プロフェッショナリズム」とは、患者から求められないふるまいをしないこと。演じることであるのだろうかと考えました。


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