「行為」に名前をつけてみよう

仕事柄、色々な建築家(建築士)の方にあったり、話したりする事があります。

また、沢山の方々のウェブサイト(ホームページ)を見る機会もあります。

そのような日常を過ごしている中で、いつも思うのは、
それぞれの建築家さんによって、その「強み」というのは異なっていて、千差万別なのだなあということ。

例えば、ここに具体的に2つ書いてみると、
最終的にできあがる、建築物をシャープに作り上げることに長けている建築家の方もいれば、施主さんとのやり取りや、そのプロセスの心理的なケアに長けている建築家の方もいらっしゃるという風に。。
(細分化していくとキリがないのですが。。)

そのような状況を見ていて、今回は、上記例の後者「施主さんとのやり取りや、そのプロセスの心理的なケアに長けている建築家の方」に参考になるアイデアを紹介したいと思います。

今現在、ほとんどの設計事務所さんがウェブサイトを持っていると思います。そして、過去の設計作品の事例をのせているかと思います。
これは、もちろん間違っていないし、設計事務所として必須だとおもうのですが、これは、ヴィジュアル中心のPRであり、上記例の「建築物をシャープに作り上げることに長けている建築家」にとって優位な方法であると思っています。

では、「施主さんとのやり取りや、そのプロセスの心理的なケアに長けている建築家の方」がウェブサイトを活用して、どのように自身のPRをすれば良いのか。

私が、常々思っているのは、自身の設計プロセスや、クライアントとのやり取りで、気を使っている事を、「方法論」としてしまい、そこに「名前をつける」という事が良いのではと思っています。

いくら、自分で「気を使っている」、とか、「他の設計事務所と違って、丁寧な設計を心掛けている」と言っても中々に伝わりにくいものです。

そこで、その行為に対し名前をつけてしまおうというのです。

良く聞く話ではありますが、「肩こり」という言葉がない国では、「肩こり」を感じる人がいないそうです。つまり逆を言うと、「肩こり」という言葉が発明されたからこそ、日本人は「肩こり」になったということだと思います。
(ややこしいですが。)

つまり、設計事務所の皆さんが普段行っている設計方法や、お施主さんへのケア、プロセスにも、独自の名前をつけてしまう事で、その行為が周囲の人にとっても意識化され、より伝わりやすい形にする事ができると思うのです。

それは「○○法」、「○○プロセス」といったものでも良いと思います。(但し、その内容が端的に表れているものでないといけないと思います。)

自分自身で、このような名前をつけることは恥ずかしいと思われる方もいるかと思います。が、恥ずかしいぐらいが人に伝わるものだと私は思います。

例えば、世の中を見渡してみると、大企業のCMの大半は、恥ずかしいものです。(私はそう感じます。)でも、それが情報を伝えるという視点では優れているからなのではないでしょうか。

是非、自身の活動やプロセスなど、形にはならない所に、自信を持っている建築家の方がいらっしゃったら、それに名前をつけてみては如何でしょうか?

きっと、今までよりも自身の活動が伝えやすくなり、自身の強みがPRできるようになると思います。








皆様に、有益な情報をご紹介できるよう活用します!