ネットでは「信頼」が貯められる

こんにちは。

今日は、インターネットが登場した事によって、「信頼」が貯めることができる時代になっているという考え方を紹介して、さらに、「信頼が貯まる」ということをイメージすることで、日々の行動が、整えられていくのでは、ということを書いてみたいと思います。

この、「信頼が貯められる」という考え方。私は、編集者の佐渡島庸平さんのの電子書籍『コルクを抜く』で知ることになりました。

まず、下記に引用したいと思います。

個人の評価というものが、「食べログ」のレストラン評価やAmazonの評価など、簡単に消えない、消せないものになってきています。また、その評価をした個人がどんな趣味嗜好を持っているのかも、TwitterやFacebookでどこまでもさかのぼれる時代になっている。この人の言うことが信頼できるかどうか、誰でも確認できる時代になっているんですよね。

どれだけ評価がたまっているかという「信用」がビジネスになる。今までは「お金」が「信用」の代わりだったんですよね。・・・(中略)・・・土地などを担保に銀行からお金を借りることができるのは、まさに「お金」が「信用」になっているからですよね。・・・(中略)・・・それがこれからは、インターネットによって、「信用」のある人が確実に収入を得ることができるようになってくる。個人が誠実であり続けると生活できるようになってくる社会。

この文章を読んだ時に、なるほどと思った記憶があります。
日々投稿するSNSは、タイムラインの中に埋もれてしまって、自身で見返すことは少ないと思いますが、実際全て保存されているのです。そして、その気になれば、(公開されていれば)誰でも、遡って、どのような発言をしていたかを確認する事が出来てしまうのです。ブログもそうですね。更新すれば、日々記事がアーカイブされ、時系列で閲覧できるのが標準です。

ここで、私が過去に、建築設計の現場で実際に経験した話をご紹介したいと思います。遠隔地から来たクライアントから相談を受けた際に、こう言われたことがありました。

「まず、御社のホームページを確認して、それからブログをみて、どのような人か確認してきました。」

これは、初対面の人から言われた言葉です。私は当時、設計事務所のブログを更新していましたが、正直なところ具体的な意図を持ってブログを更新していませんでした。しかし、この言葉を聞いて、クライアントにとって、設計事務所のブログというのは、その書き手の人柄を想像できるひとつの要素なんだということに気づかされました。

ブログも、日々更新していけば、そこに記事が蓄積されていきます。そして、それを一覧として見てみると、書き手の文章から、その人柄や趣向、好みなどが見えてくることは想像できます。そして、それだけでなく、その文章から「信頼できるか」ということも判断されてしまう可能性があるのだと思います。

私は、この「信頼が貯められる」という視点に出会ってから、ウェブ上は勿論のこと様々な場面での発言・発信に対し、信頼が貯まっているかなとイメージするようになりました。信頼というのは、目に見えない概念ですが、「貯められる」と想像することで、自身の行動が良い意味で整えられているような気もしています。

アーキテクチャーフォトを例にしてみても、「信頼が貯まる」ということは説明できるかなと思います。現在、サイトを開始して約9年ほどになりますが、日々、多くの建築家の方々が作品を投稿してくださっています。それは、元々、本当に何処の誰かもわからない素人が、何の編集経験もない中で立ち上げたウェブサイトであることを考えると、本当に不思議なことだと今でも思うのですが、この9年間の更新の蓄積を、読者の方々がポジティブに捉えてくださっているからだろうなあと思っています。

インターネットには、様々な悪い側面もあり、それがニュースになることもあります。しかし、今日書いたような「信頼を貯められる」という良い点もあると思います。そのような視点を持って、ブログやSNSを日々更新・発信されてみてはいかがでしょうか?
時間はかかるかもしれませんが、一定量の蓄積ができた時に、それは、あなたへの「信頼」を表してくれる貴重な資料になると思います。


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