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もらって嬉しい、ほっこりデザイン"西光亭のくるみクッキー"

先日、娘のピアノの先生のご子息が監督を務める映画のチケットをいただき、御礼にお菓子を渡した。そのお返しでいただいたのが西光亭のくるみクッキー。
西光亭のリスのパッケージは以前から知っていたが、リスちゃんたちがスカイツリーや雷門を訪れた小箱のパッケージは初めて見た。

西光亭は、1982年に欧風料理のレストランとして代々木上原に誕生日した。現在では、クッキーを中心とするスイーツに特化したお店になっている。

西光亭といえば、手書きのリスが描かれたパッケージのクッキーで有名。大手デパートでも多数取り扱われている。

クッキー箱のパッケージデザインを手掛けたのは藤原さち氏。なんと彼女が西光亭のホールでアルバイトをしていて、卒業時に絵を西光亭の奥さまに送ったことがきっかけで、このパッケージのデザインが誕生したという。

偶然の出会いなのか必然なのかわからないけど、もし藤原氏がアルバイトをしていなかったら、西光亭の奥さまがパッケージデザインをお願いしていなかったら、これだけのロングセラー商品は誕生していなかっただろう。

このクッキー箱は何故人々をほっこりさせるのか。

1.リスがあらゆるメッセージを届けてくれる。

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お菓子を人に届けるときには、感謝の気持ち、お祝い、御礼やお詫びなど様々な気持ちが込められる。お菓子の味が美味しいのはもちろん、西光亭の場合、イラストのリスちゃんが大活躍している。初期は森でくるみを持つリスの姿が多かったが、今ではハロウィンや七五三など季節のイベントに参加する姿や、あらゆる自然や都市と触れ合う姿が描かれている。「ありがとう」の感謝が入ったデザインだけでも数十種類ある。バレエを踊っていたり、何故かロシア帽を被ったものまで‥。あらゆるシーンを想定して描かれたであろう、その姿勢にもほっこりする。

2.手書きの愛らしさとホロホロくずれるくるみクッキーがマッチ

リスが描かれたパッケージの箱を開けると、めいっぱいの粉糖が現れる。その中にくるみのクッキーが隠れているわけだが、息を潜めて食べないと粉糖が舞い散ってしまいそうだ。一口、口に入れるとクッキーがホロホロとくずれ、その後くるみの食感や味わいが感じられる。丁寧に作られた優しい味と、同じく一つ一つ丁寧に描かれた鮮やかで優しいタッチの絵やリスを取り巻く世界観がピッタリはまっている。

3.お菓子の箱デザインにおける唯一無二性

お菓子の箱のデザインは中身のお菓子のコンセプトや味を伝えるために重要な役割を果たす。同時に送る人から届く人に伝えるメッセージをそのデザインが担っている。西光亭では手書きで200以上に渡るバリエーションの箱の絵を初期から同じデザイナーが手掛け、どの絵にもリスが楽しく過ごし、感謝の気持ちなどを伝える様子が描かれている。これだけの手書きのバリエーションと世界観を確立したクッキー箱は西光亭以外まだ無いと思う。

大切な人へお菓子を送る場合、有名なパティシエが手掛けたものや、そのお菓子の本場となる国の有名ブランドのものを選ぶのも手段だろう。そんな中、西光亭のお菓子は自分の気持ちを伝えたい時に、選びたい逸品である。


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