見出し画像

【追い切り全頭診断】G1 秋華賞 2021


はじめに

いよいよG1シーズンも本格化。先週の振り返りはTwitterでしたので、もういいかなと思います。先々週のG1では筆者の◎ピクシーナイトが圧巻の勝ちっぷりを見せてくれました。

この世代の評価には割と自信があるほうなので、牝馬クラシック最後の一冠となる今回も的中したいところ。ちなみに桜花賞◎ファインルージュ、オークス◎ユーバーレーベンでした。

まあそんなのはどうでもいいので、やっていきましょう。ワクチンがかなり応えていますが、間違いない評価ができると思います。

秋華賞

アールドヴィーヴル

→結局一度も負荷をかけてこなかった。前走ではA評価をしたのはバッチリ仕上げていたと思ったので。おそらくそうだったのだろう。春は折り合い面で怪しいところを見せるが、秋からはリラックスできている。

ただ手前替えがかなり窮屈で下手になっている。替えるのが遅すぎるしモタついている。替えてからは一瞬スパっと伸びるのかなと見せかけるもそうでもなく。評価はしづらい。

評価:E

アカイトリノムスメ

→1週前追い切りが見事。しばらく併走して乗り役が促すと即座に反応して突き放す。全体時計も良く手前替えもスムーズ。戦績が語る通り、かなり融通の利くタイプのように思える。成長もしていると思う。

ただ帰厩後の全体的な負荷としては勝負に来た感じはどうしてもない。おそらくエリ女かJCを最大目標としているのかなと思う。

評価:B

アナザーリリック

→最終追い切りでは落鉄したのだろうか。本当のところはよくわからないが、それにしても重たく見えて仕上がっているとは思えない。NHKマイル時との比較ではそう見える。

1週前も手前を替えて突き放すどころか併走馬に詰められて併入という形で、とても評価できるものではなく。

前走のパフォーマンスが素晴らしいが、相当状態が良かったのかなと思う。7/21に南W騎手騎乗でラスト11.6ととんでもないタイムが計測されている。

調教を見る人ならわかるが、これは自動計測導入前のもので、タイトルホルダーもビックリの破格時計。少なくともこれほどの状態とは思えない。

評価:E

アンドヴァラナウト

→前走で初めて調教を見たが、調教映えしない馬。前走はクビをほとんど使わず四肢だけで走っており、野球で例えるとケガ明けの斎藤佑樹のようなフォーム。

それと比較すると前走より上手くクビを推進力の助けとしていることがわかるし、ストライドも若干大きく柔らかくなっているか。

同じ臨戦過程になるアールドヴィーヴルとは違い、2週連続それなりの時計で上がれている。とはいっても全く負荷をかけた様子でもなく、シンプルに体調が良いのだろう。これは評価せざるを得ない。

レースや調教を見て思うことは、アンドヴァラナウトはまだまだ完成していない。それであのパフォーマンスができるのだから、来年再来年はとんでもない馬となっているのではないだろうか。

その分今回はどうか、という不安もあるが、全く同じことを先々週のピクシーナイトが言われていましたね。期待したい。

評価:A

エイシンヒテン

→前走を基準とすると若干良化してきているだろうか。逃げたことで前進気勢がさらに強くなっている。これで控えさせるつもりならまだしも、同じ戦法で臨むと思うので力は出せそう。

評価:C

エンスージアズム

→悲しいかな前走は最高評価をした。そことの比較では、今回は軽く仕掛けただけとは言え前脚を出が硬く見える。良化はないだろう。にしても420kgとは思えない立派な体ですね。

評価:E

クールキャット

→気性難のため、ずっと折り合い教室を実施していたら逆に前進気勢が無くなってしまった馬。調教を見てまだ歴が浅いので、こんな馬もいるのかと少し驚いている。それが前走に表れたと思っている。

前走は輸送をケアしすぎて負荷を軽くしすぎた結果の馬体重増加で調整失敗。それと比較したら1週前にきちんとやってきたのは良い。最終追いはいつもの終いを活かす調教。春はコーナー向くまでに追い越そうとして我慢が効いていなかったが、レースに行くと見事に勝ち切り(フローラS)

つまり個人的には欠点に見えていたところが実は長所で、それが消えてしまった印象。ただ前走よりはフットワークは軽くなっているし、良化はしているだろうという意味も込めての評価。

評価:C

サルファーコスモス

→過去との比較ができないが楽しそうに走っている。かなり柔らかく着地しているように見えてクッション性は高くて距離は持ちそう。

評価:D

ステラリア

→3週前追い切りではクロノジェネシスと併せておりそこで確認。春より四肢の可動域が広くなり、成長を予感。

最終追いを見たが成長はしているものの期待以上では無かった。まだ硬さが取り切れないし、ステラリアの特徴なのかもしれないが、もっと上があってもよさそう。

折り合いに課題がある馬で、そこでも期待以上の成長がなかった。やっぱりまだ乗り役の操縦に反して先頭に立ってしまったし、そこからの伸びもイマイチ。

本数も乗り込まれているし太め感も全くなく、叩いてからというよりはまだ気性が安定しやすい休み明けのほうが良いタイプだと思うので、そこは問題なさそうではあるが。。

評価:C

スライリー

→折り合いがヤバイ。最終はさすがに輸送もあり軽め調整。前走もかなり調子が良さそうだが惨敗。調教番長の予感。

ただやはり1週前のキレは素晴らしく、体調は引き続き良いのだろう。おそらく従来のような先行策ではなく、末脚に賭けてくるだろう。

評価:D

スルーセブンシーズ

→おそらく出資者の次点くらいにスルーセブンシーズを愛していると思う。最終は折り合いがヤバイように見えて、直線は本気で走るという勘違いを起こしているだけだろう。いつもそういう調教をしてきたので。

拗ねたのか知らないが手前もコロコロ替え集中しきれなかった様子。拗ねてたとしたら可愛くないですか。

初輸送となるのでそこをケアした軽い調整なのだろうが、これがどうでるかは興味深い。個人的に良い印象はない。

小回りでいくら結果が出ようが、大箱を走らせたときに真価を発揮すると引退するまで言う。オークスは完全に距離。能力はかなり高い。

評価:E

ソダシ

→彼女の追い切りにケチをつけることができる人はいるのだろうか。いやいない。完成度高いというのは分かるが、さらに成長を遂げている。抜かりない併用調教で2週前、1週前、最終とそれぞれに文句のつけようがない調教を消化。春と比べたら胸前の筋肉も大きく見せている。

札幌記念ではまだ気持ちが勝っているように見えたので、本番どうだろうと思っていたが、一瞬その予感が的中したように見えた。

しかしそこから即座に修正が効いて最後まで脚を溜めることができた。おそらく日本語を理解できる、人間レベルの知能を持ち合わせた馬ではないだろうか。知らんけど。

オークスも調整自体には問題ないように見えたので、レースにいってからどうなるか。今回は輸送もないので、徹底に徹底を重ねたマークにさえ合わなければ死角は無い。

評価:A

タガノパッション(除外)

→何故、最も上積みがある馬を除外とするのか。調教を見ている人間からしたら有り得ない。

まず前走の調整を前提とするが、CW追いを8本もこなしてきた。それでも仕上がりきらず馬体重は大幅増、調教をやりすぎたせいかイライラしておりゲート入りを拒んで終始競馬になっていなかった。

今回の最終追いがスタンディングオベーション級。本当に見比べてほしいのだが、前走とは見違えるくらいにシャープになっており完全に仕上がっている。コーナーリングでの口向きの悪さも解消して、バツグンにキレた。

ずっと最終も6Fで追ってきたが今回は4F。「もう負荷はいらないくらいに仕上がった」という陣営のメッセージも見て取れた。前走より良いのはもちろん、オークス時よりも仕上がっている究極の仕上げとさえ感じた。

惜しい。本当に惜しい。


ファインルージュ

→今回の勝負馬とさせていただく。悪い方で。

まず、前走は割と仕上げていた。8~9割には出来ていたと思う。陣営が言うように今回は維持に努めている。オークスで更に磨きをかけた結果が良くなかったせいだろう。

ところが維持どころか調教だけ見ると悪くなっているようにしか見えない。おそらく間隔を詰めると良さが出ないタイプなのではないだろうか。

もともと調教映えはしない馬だが、最終追いがかなり引っかかる。コーナーではもう先に前に行きたがる素振りを見せ、ずっと左手前のまま。外のダーリントンホールに手ごたえ劣勢、遅れをとる。抑えていたわけではなくキチンと促したうえでの遅れなので、全体的にみるとかなり見栄えしない内容。

本来E評価とするべきなのだが、有力馬との比較になると1頭のみ良い印象がなかったという点と、自分との勝負に出たいため最低評価とする。僕の最低評価の人気馬は勝ちきれないが飛びもしないというデータがあるので、多分問題ないでしょう。

評価:F

ホウオウイクセル

→1週前南Wでは新馬以下のひどい調教だったが、最終の坂路追いでは春と同程度のデキに見える。よくわからない。

評価:D

ミスフィガロ

→皆さんと意見は同じで、まず1週前&最終ともにポリトラ調整でG1で好勝負になった馬はいるのだろうか。まだ歴が浅いので教えて頂きたい。

間隔詰まっているので軽いことは問題ないが、語る気にならない。友道厩舎のポリトラ馬といえばブラヴァスを連想するが、彼もG3で頭打ちになっている。

評価:F

ユーバーレーベン

→確かに1週前は負荷をかけきれず、良い印象はなかったが最終追いが圧巻。調教だけならオークスと遜色ないデキに見える。

ただ急仕上げ感は否めないし、使って良さが出そうな感じはあるが展開が向けば勝ちまで全然あるだろう。ネットで言われている状態不安などは一切わからなかった。

評価:B


秋華賞 まとめ

A:アンドヴァラナウト / ソダシ
B:アカイトリノムスメ / ユーバーレーベン
---------------------------------------------
C:エイシンヒテン / クールキャット / ステラリア
D:サルファーコスモス / スライリー / ホウオウイクセル
---------------------------------------------
E:アールドヴィーヴル / アナザーリリック / エンスージアズム / スルーセブンシーズ
F:ファインルージュ / ミスフィガロ


おまけ(府中牝馬S)

見解はツイート済み。全体的に見ごたえなくやる気出なかった。

A:なし
B:シャドウディーヴァ / マジックキャッスル
---------------------------------------------C:アンドラステ / サトノダムゼル / セラピア
D:ドナアトラエンテ / ミスニューヨーク / レッドベルディエス
---------------------------------------------E:アカイイト / アブレイズ / サンクテュエール / シゲルピンクダイヤ / スマートリアン / マルターズディオサ
F:デゼル / リアアメリア 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?