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【初心者向け】厚塗りイラストの描き方【基礎編】


王道すぎるタイトル。

急に思いついたネタなので粗があるかもしれませんが、わかりにくいと感じた部分はコメントでご指摘いただけると助かります。


Google検索で「厚塗り」と入力した際のサジェストは、


こんな感じでした。
意外と厚塗りをやりたい人って多いんだなあと思って、
とりあえず厚塗りの基本のキみたいな記事を書いてみます。




厚塗りのメリットとデメリット

メリット

  • 線画がほぼ要らない(後述します)

  • 重厚感のあるイラストに仕上がる

  • 立体を意識して描くことで頭の中の形に対する解像度が上がる

画力が上がれば必然的に面と線の両方を使うことになりますが、自分のレベルではまだ立体オンリーです。


デメリット

  • ムズイ。とにかくデッサン力が要る

  • 線で描く力は養われない

  • 観る人を選んでしまう(アニメ絵以外は絵じゃないと思っているひとにはまったく刺さらない)

厚塗りは尖った表現という見方をされることが多いです。なのでお客さんがつきにくかったり、最初から取り合ってもらえないことも多々あります。





厚塗りで描くときの考え方の基本


みなさんは目の前にモチーフがあったり、
あるいは頭の中に描きたいキャラクターがいたとして、
それらをどうやって見たり想像したりしているでしょうか。

いきなり難しい質問ですが、
厚塗りのやり方がまったくわからないという方は
大抵「線」と「平面」でものを見ています。

これは日本人の特性でもあるので仕方ない面もあるんですが、
厚塗りをする際には「立体」でものの形を捉える必要があります。


これは自分が昔描いた鉛筆デッサンです。
デッサンもある意味厚塗りなので作例として挙げました。

こういったデッサンを描くのは「立体」で形を把握しないとうまく描けません。

「立体」で見るっていうのがどういうことかというと、

まず、「輪郭線」という概念を捨ててください。
そんなものはこの世に存在しません。

実際には形が回り込んで奥にも形が続いています。
「平面」で見てしまうとその意識が抜け落ちてしまいます。

たとえば石膏像をデッサンするときは、
見るだけでなく触って形を確かめることが推奨されます。
これは「立体」を描いているという意識を持つためです。




立体を描くために必要な最低限の技術


まず、線画は描けなくていいです!
自分も線画はぜんぜん上手く描けません。


めっちゃへた


こんな感じで、自分も線画はさっぱりです。
しかし厚塗りなら形を修正しながら描いていくことができるので、線画がむしろ邪魔になってしまうこともあります。


どうしてもアニメ塗りの描き方しかできないというタイプの人は、線画トレスをした後に立体がどうなっているのか考えてみましょう。本当に光と影はそんなにシンプルでしょうか?おそらくそんなことはないはずです。ここで次のステップに進みます。

厚塗りをする際には色と光の把握が最重要です。

これは間違いありません。
アニメ塗りをやった後にちょっと手を加えて「厚塗りです!」って言い張ってる絵描きさんを100万人くらい見ました。

断じて言いますが、それは厚塗りではありません。

形状を厚ぼったく(あるいは回り込みを表現)しただけでは、それをやっていないところとの差が出てしまいます。そして殆どの方はその差を消すことができていません。


この作例は写真の模写ですが、はじめのほうはこういった写真の模写から入れば比較的ラクそうです。無彩色で行えばまずは光と陰影だけに集中することができます。


デッサンの基本で、「一部を描いたらその周囲も描く」というものがあります。
厚塗りをやる人はそれもセットで身に付けるべきだと考えています。


光と陰影に注目したあとは、いよいよもってカラーの写真を模写してみましょう。
模写をするのはイラストではなく写真をオススメします。
イラストの場合、お手本自体が間違っている可能性がけっこう高いです。

夏の田舎

これは自分が写真素材を寄せ集めて描いた風景画です。
遠くの山の空気遠近法の色味など、かなり気を配って描いています。形はわりとテキトーですが、色さえ上手く選べていれば、これだけそれっぽく見せられるという例です。
もし同じ構図で冬を描くなら、色使いはまったく別のものになります。



まとめ

今回は基礎編ということで実践には触れずにまず厚塗りという表現に詳しくなってもらおうという記事でした。

次回は実践編を上げようと思っています(上げれる素材がないので描き下ろしになるかも)。


それではコメント、スキ、オススメ、Xでのシェアやフォローなどリアクションお待ちしております!


それではまた次回〜。

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