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童話唱歌“花子の旅” (日東少女歌劇団)。

日東少女歌劇団による音楽劇「花子の旅」。對話入りとは台詞と云う意味です。佐々紅華指導と印されているので、恐らく台本や音楽、そしてピアノ伴奏も彼が一人で手掛けていると思われます。針を下ろすと東京に住む花子と云う娘さんが、お知り合いの富士子と汽車に乗って東海道を西へと、大阪のおばさん宅へ向かう所からスタート。発車の笛と汽車の擬音に送られて、東京駅→新橋→横浜→国府津→箱根山→静岡と来て弁当売りの男性二人が登場。此処で名産品はお茶に山葵漬。続いて浜松→浜名湖→豊橋→豊橋→大府→熱田と来て名古屋へ。此処でまたお知り合いの新キャラである久子さんが登場し、花子達を呼び止めます。お決まりの「なぁもなぁも」や「きゃあもきゃあも」と名古屋弁を披露して、すぐにおさらば。二人は尾張名物を歌いつつ、物語は裏面へと続くのでした🏯。

続いて木曽川→岐阜→大垣→彦根→琵琶湖と目まぐるしく進んで行き、花子と富士子は琵琶湖の光景に御満悦。程なく東山のトンネルを潜って京都着。此処でたっぷり古都を眺めた後で列車は淀川を渡って大阪は梅田へ。此処でコテコテな関西弁のおばさんが登場して大歓迎、聞けば親戚の者みんな花子を待っているとの事。♬ああくたびれたぁ〜と歌ってレコードが終わります。面白いのは昔から旅をテーマにした演目は、基本的に東海道を東京から大阪へというルートで、それ以外の道中ものが意外と少ないという点ですね。「弥次喜多」以降の定番設定なのでしょう。さて此の日東少女歌劇団とは、全く聞いた事がありません。恐らくは吹き込み時限定の仮名かと思われす。オペラチックな歌声と喋り方なので、もしかしたら天野喜久代あたりが演じているのかも。大正11年頃の発売です🎼。

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