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フー (作間毅)。

作間毅の歌とラッカンサン・ジャズバンドの伴奏による「フー」。作間自身の作詞編曲、原曲は1924年に公開されたブロードウェイ・ミュージカル「サニー」で歌われたナンバー。オスカー・ハマーンスタイン作詞、作曲はゼローム・カーンでした。演目に出演したジョージ・オルセン楽団のレコードがビクターからリリースされ、またフランスではミスタンゲットも録音。その隣国ドイツでは無名時代のマレーネ・デイトリッヒも舞台で歌うなど、日本以外の国でも売れた一曲でした。カーンも有名な作曲家で、後年出た「煙が目にしみる」は、今まで数知れぬカバーが発売されロングセラーとなっています。此処で歌う作間毅とラッカンサン・ジャズバンドとは法政大学の生徒によるアマチュア楽団でしたが、意外や玄人裸足の実力を持ち、昭和3〜4年に9曲ばかり録音を残しています🎼。

作間盤の「フー」は、基本的にジョージ・オルセン楽団の伴奏を範にしておりますが、ボーカルは序盤から入り前奏は手短にカットされてのスタート。一番はソロ&コーラス、そして丸々ワンコーラス分の間奏の後で二番に入りますが、一番と違い作間のソロになっております。後奏はまた長めの伴奏に入りワンコーラス鳴らして終わります。楽器はトランペット、ピアノ、ドラム、サックス、トロンボーンなど。彼等は大学卒業と共に解散しますが、メンバーには後にコロムビア入りする渡辺良や、ビクター・リズムショッカーズにも加わった大智喜久一がおり、彼等の活躍を思えば此の楽団の存在意義は大だったと言えるでしょう。作間自身も鐡仮面の名前で歌手活動を継続し、他に「南京豆売り」等を録音。カップリングは「ハワイへ行こうよ」で、レコードは昭和4年秋の発売でした😀。


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