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アメリカとは何者なのか?「90分でわかるアメリカの歴史TERAKOYA」(2019.7.13)



「己(日本)を知るために世界史を学ぶ」

わたしは平成元年生まれの彼からこのことを教えられた。

歴史は今を生きるための実学だ。
世界史はカタカナが多くて覚えられないとか言っている場合ではない。

令和元年7月13日
『90分でわかるアメリカの歴史TERAKOYA』

レキシズルを代表するイケメンプレゼンター”公望”
がTERAKOYAデビューを飾った。

さて、アメリカとはどういう国なのか?

一言でいうなら
「正義が勝つんじゃない、勝ったものが正義なんだ!」

池井戸潤原作の日曜劇場か。

トランプ大統領というのは、
アメリカでも異色なものと思っていたけど、

「勝たなきゃ意味ないだろう!アメリカファースト!!」
は、実は、アメリカのストライク中のストライク、
本質なんだと今回のプレゼンで思い知った。

アメリカの歴史は1620年、
ヨーロッパから渡ってきたメイフラワー号に始まる。

日本は江戸時代が始まって約20年。
平和で成熟し始めた頃だ。

乗船していたのは、
カトリックvsプロテスタントの宗教戦争である
三十年戦争の中で、イギリスからやってきた
強固なプロテスタントの集団だ。

ほぼ不時着状態の彼らをネイティブアメリカンたちは
あたたかく迎え、手当てをした。

なのに彼らはこう思う
「われらが生き残ったのは神のご加護。神に感謝!」

そしてなんと、助けてくれたネイティブアメリカンに対し、
殺戮で応える。

なんてことだ!!!!

アメリカはもちろん、いきなり今のような大国になったわけではない。
ヨーロッパ諸国に植民地にされていた弱小国だった。

「アメリカだって独立戦争とか南北戦争とか
いろいろ苦労しながら地道に国をつくっていったんだよね」
なんてイメージするかもしれないが、とんでもない。

アメリカは、
『ペーペーの頃から大国に喧嘩を売って
フルボッコにされても「それが何か?」と開き直り、
棚ぼたで大金持ちになって、「いやいやこちらが正義ですから」
と途中から思いついたことを最初から正義のように言い張って、
最終的には「あんたたちは間違ってるから、うちらに従いなさい」
と相手を洗脳して、強大な国になっていった』
というのが実態なのだ。

「俺たちが自分たちの力でつくった国だぜ」
一貫してアメリカファースト。

縄文人と渡来してきた弥生人が仲良く共存して、
いつの間にか”日本人”ができました。
なんてのんびり島国日本人とはメンタリティが全く違うのである。

アメリカの”独立”のきっかけになったのが
「ボストンティパーティー」といわれる事件だ。
お茶会なんて優雅な話ではない。

イギリスからの移民が多かったアメリカでは
イギリス文化の象徴である紅茶が欠かせなかった。
が、その紅茶にイギリスがべらぼうな税金をかけた。
それにブチ切れたアメリカ市民たちが紅茶箱を海に投げ捨てた事件である。

そしてアメリカの人たちは
「もう紅茶は飲まん!これからはコーヒーだ!」
となり、でも「コーヒーは苦いじゃないか!」となったために
薄めのコーヒー=アメリカンコーヒーが出来上がったという歴史がある。

イギリスから独立せねば!
そうしてフランスの後ろ盾で勝利したのがアメリカ独立戦争だ。

初代大統領ワシントンは、
アメリカ独立戦争の英雄でゲリラ戦に強かったという。

さらに調子にのったアメリカは、ノリと勢いで
単独でイギリスと戦争するもフルボッコにされ、
大統領府も焼かれる。

焼かれた状態はみっともないと外壁を真っ白に塗ったので
”ホワイトハウス”

「めっちゃ殴られたけど、俺たちはまだ大丈夫だぜ!」
と声高らかに歌ったのが、今の合衆国国歌だ。

その戦争の講和条約のあとに奇襲攻撃を実行した
アンドリュー・ジャクソンが英雄として讃えられ、
第7代大統領に。

強気なアメリカ。とはいえまだ弱小国。
が、そこから棚ぼた快進撃が始まる。

戦費がかさみ、お金に困ったナポレオンから
押し売りのように買うことになったルイジアナを手に入れ、
一夜で国土が2倍に。

メキシコとの戦争で手に入れたカリフォルニアで金山発見。
それがきっけでゴールドラッシュがおこり、
各国からの技術がアメリカに集まることに。

その後もロシアから半ば押し付けられたアラスカから油田が。

なんなの、この国。

弱いくせに強気でいたら、いつのまにか大金持ち。
それがアメリカ。

49ers(フォーティナイナーズ)とは
1849年、ゴールドラッシュに沸き立つ人を指す言葉だが、
ペリーが浦賀にやってきたのは1853年。

つまり、当時のアメリカは、
イケイケベンチャーだけどまだ弱小国だったのだ。

その中で、大西洋を制していたイギリスと
凍らない港を求めて南下したいロシアを出し抜こうと
日本にやってきたのがペリーだったのだ。

が、直後にアメリカは南北戦争に突入していく。

南北戦争は、
「北部が奴隷解放をうたって南部と戦った」
と語られるが、実態は大きく違っている。

『アンクルサムの小屋』という物語がある。
黒人奴隷がどれだけ悲惨な目にあっているかが描かれている。

しかし、これを書いた北部の作者は、南部の奴隷のことを
全く知らなかった。

南部の人からすれば、奴隷は貴重な財産なんだから、
大切に扱うに決まってるっしょ!!ということになる。

南北戦争のヒーローであるリンカーンも、
最初は黒人奴隷解放!とは言っていなかったらしい。

だが南部は敗北し、北部によってアメリカは統一され
「南部は悪!黒人奴隷を使うなんて悪!」と洗脳した。

でも、今でも差別が残っているのはなぜでしょう?
アメリカって不思議な国ですね。

そして、全く同じことを戦後の日本にも行った。
「アメリカのような大国に戦争をしかけた日本は悪!」
勝ったものが正義、その正義を洗脳する。
それがアメリカ。

さて、そんなアメリカとどう付き合っていけばいいのでしょう?

豊臣秀吉が出した「バテレン追放令」
これはキリスト教を日本から締め出した、わけではなく
カトリックNG、プロテスタントOKというものだ。

カトリックは布教する、プロテスタントは布教しない、
布教によって日本人が洗脳されるのはまずい。
それを秀吉はちゃんと見抜いていた。

ペリー来航。
びっくりした幕府が慌てて条約を結んだ、のではなく、
遠く離れたイギリスではなく、近すぎて脅威になるロシアでもなく、
遠すぎず、近すぎず、ベンチャーで弱小国アメリカを
”日本が選んだ”のだ。

相手を見極めて付き合う。
今の日本が学ばなければいけないことだ。

最後にプレゼンターは言った
「敵を知ること 誇りを失わないこと」

今回のプレゼン、情報量が多すぎて、
来た玉を受け止めきれずに終わったのが正直なところ。

自分なりに消化した結果のレポだけど、
プレゼンター公望が思うアメリカってどんな国なんでしょう?

それをプレゼンの中で教えてほしかったな、と思いつつ、
そこは観客に委ねられたのかな、とも思う。
今度会ったら聞いてみよう。

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