見出し画像

新選組好きよ、胸を張れ。「レキシズルスペシャル 実録 新選組」(2022.7.27)

今回のプレゼンターは三国志ひとすじの”りょーたろー”と
アメリカやロシアなど「90分でわかる」各国の歴史シリーズを展開する
イケメンTERAKOYAティーチャー”公望(きんもち)”

二人のイメージにはないテーマでやろう
ということで選んだのが新選組。

公望いわく新選組のメンバーは「不当に人権を侵害されている」

例えば剣の腕だって、沖田、永倉、斉藤が異常に強く、
彼らがおかしいのであって、近藤だって剣の腕を見込まれて
試衛館の養子になってるわけだから相当強いはず。

他にも、世にも恐ろしい局中法度が有名だけど、
実際には7〜8割は脱走に成功でき、
「脱走したら切腹」もウソだったそう。

キャラのイメージも相当違ってるらしい。

鬼の副長なんて言われる土方歳三は実は優しかった。
「丁寧だけど如才ない」
「あのイケメン気に入らない」
という噂が残っているが、
完全にけなされているわけじゃないところがミソ。

沖田総司は儚い美男子というイメージが定着しているが、
本当は、”明るいムードメーカーの野球部”が沖田で、
藤堂平助の方が、みんなが持つ沖田のイメージに近い。

沖田はご存知のとおり天才的な剣の達人だが、教えるのは下手。
できる人あるあるで、できない人の気持ちがわからない。
そこをフォローしていたのが土方だったんだって。

そして源さんこと井上源三郎。
おじいちゃんで温厚なイメージだが、
年齢は近藤と5つしか違わず、
実は”粛清担当”だったんじゃないか説がある。

反対に、芹沢鴨には破天荒エピソードが多いが、
”自分の泊る部屋がなくて、嫌がらせに小屋を壊して
大きなかがり火を焚いた”有名な事件は、実際にはなかったそう。

なぜなら、当時そんなことをしたら死罪になったから。

「芹沢は新選組で、もっとも不当に人権が侵害されている人」
こんな話をでっち上げられてるなら、確かにそうかも。

続いて原田左之助。
字がきれいで美男子、教養と破天荒が同居していた人。
『新選組!』で字がきれいエピソードがあったらしい。
細かいところに史実を入れる三谷幸喜氏、ニクいね。

永倉新八は”気持ち悪い武術オタク”
剣術修行のために脱藩、
リアル「俺より強い奴に会いに行く」な人。

池田屋事件で「めーん、おコテー」と言いながら
相手を斬っていたらしい。
確かにちょっと気持ち悪い・・・

ちなみに、斬られてダダダーっと大階段を落ちる
池田屋事件のイメージが定着したのは映画『蒲田行進曲』がきっかけ。
実際の池田屋には大階段はなかったのだ。

さて、山南さんである。
『新選組!』で堺雅人さんが演じて人気急上昇した人。
しかし、山南敬助には知的だったという記録はない。
切腹の理由も謎だらけなんだって。

山南さんと並んで、シュッとしたイメージのある人物といえば
伊東甲子太郎。
この人はガチで賢い論客、でもツメが甘い。
御陵衛士つくって新選組抜けます!と言ったあとに、
物件ないことに気づいて、しばらく新選組に間借り。

えと、お間抜けさんなの・・・?

最後に紹介されたのは相馬主計。

・・・誰?と思ったそこのあなた。
実は近藤、土方亡き後の新選組最後の局長なんだって。

が、就任3日後に新選組は崩壊。
流罪となった後、東京に戻るも借金苦で自殺。
どんな想いで最期を遂げたのだろう・・・。

「新選組は好き?」と聞かれると、「まー、中高の時はね」と、
まるで昔のアイドルを好きだったみたいに、
なぜか気恥ずかしさを感じていた。

でも、幕末という日本で最も”刀の時代”をやり切った、
それが新選組というプレゼンターの最後の言葉を聞いて、
ハッとさせられた。

「新選組好きよ、胸を張れ。」

かっこよくて滑稽で人間臭くて魅力的。
だから司馬遼太郎、手塚治虫など
名だたる歴史作家や漫画家も作品にした。
もう一度、新選組を味わってみたくなった夜なのでした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?