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”戦後”は今も続いている「山口多聞TERAKOYA」、そしてレキスペ「マッカーサー」

5月のTERAKOYAは「山口多聞」、レキシズルスペシャルは「マッカーサー」と、奇しくも太平洋戦争に関わった軍人がテーマだった。

先の大戦を語るのは、とても難しく勇気のいることだ。
だから、プレゼンターのキチエモン先生と、あおっきーを讃えたいし、場も盛り上がったいい夜になったと思う。

が、個人的にはどちらも消化不良というか腹に落ちなかったというかモヤモヤした気分になってしまった。

なんでだろう・・・

そこで今回は、同時代を取り上げた5月のプレゼンについて、モヤモヤの正体を探りつつレポを書いてみたい。

◆レキシズルの歴史プレゼンについて考えてみた
レキシズルのコンセプトは「歴史をポップに」だ。

”佐幕おじさん”ことチャンプ先生曰く「ポップ=笑いじゃない」。現に彼は笑いとエロを封印し、見事にポップなプレゼンを見せてくれた。

モヤモヤの正体は、プレゼンのレベルが上がり、期待値も上がってしまったからなのか・・・。

でもそれだけじゃない。

思いを巡らせた結果、プレゼンに大切なことって
「その人物の魅力が感じられたか」ではないかと。
モヤモヤポイントもそこだなとの結論に至った。

◆で、多聞さんの魅力は感じられたのか?
キチエモン先生は「大きな影響を受けた歴史上の人物」の一人に山口多聞を挙げている。

山口多聞は海軍軍人
名前の由来は楠正成の幼名、多聞丸。
「迷ったら突っ込め」という強気の姿勢から”人殺し多聞丸”と言われた猛将。
一方で「命を預けてもいい」と部下の信頼も厚かった。

最期は、避難できたにも関わらず空母・飛龍とともにミッドウェー沖に沈んだ。

妻を愛し、家族想いだった多聞。
末っ子の息子さんの手によって発見された妻への手紙は250通にものぼる。

「そうか、最期も楠公と似た運命を辿ったんだな・・・」
「相当、奥さんのことが好きだったんだな」
・・・でもね、わたしにはイマイチ多聞さんの魅力が伝わらなかった。

留学経験もあり、上司の山本五十六と同じくアメリカとの戦争に反対していた国際派だった多聞。でも、戦争を回避できないとわかった時、どんな葛藤があったんだろう。いや、軍人だから、サッと気持ちを切り替えたんだろうか。

”人殺し多聞丸”と言われつつ、部下に慕われた多聞さんの魅力って何だろう。

心のうちを知る文献は残っていないのかもしれない。
でも、キチエモン先生の思う多聞さんでいいから、もっと人間・山口多聞を聴いてみたかった。

◆レキスペ「マッカーサー」は?

わたしはマッカーサーが嫌いだ。
嫌いな人物のプレゼンを聴きにいく方がどうかしていると思うが、まずは敵を知ることが大事だと思い、5月最終水曜の夜にレキシズルスペースを訪れた。

プレゼンは、あおっきー節が炸裂して、おもしろかった。

マッカーサーについてわかったことは、
・お母さんが大学の寮の向かいのホテルに泊まり込むほどのマザコン
・本当は高級パイプ持ってるクセに庶民派のコーンパイプをくわえるような演出家
・写真を撮られる時は必ず左斜め前からっていうナルシスト

そして、何だか色々活躍した軍人で、プレゼンター曰く
「神に選ばれた男」
ってことだ。

盛りだくさんだったけど、何を伝えたかったんだろう・・・

わたしはマッカーサーが嫌いだと言ったが、好きになるべき人ではないというのが正確な答えだ。

彼一人がやったわけでないが、日本人の多くが歴史の授業が嫌いで関心がなく、自国の歴史に誇りを持てなくしたのはGHQの成功といえる。(GHQからしたらレキシズルはぶっ壊したい場所かも。まさにレキシタン弾圧 ※「島原の乱TERAKOYA」を参照)

こんな日本に誰がした。
その元凶がマッカーサーでありGHQ。

とはいえ、天皇陛下を断罪せず、ソフトパワーで日本人を平和ボケに洗脳し、今日の日本を作り上げたということでは、まさに「神に選ばれた男」。

その人物のどこにスポットを当てるかはプレゼンター次第とは思うけど、個人的にはマッカーサーという人が日本人にどんな影響を与えたのかを、もっと知りたかった。

◆そんなこんなでまとめ
わたしのモヤモヤは世代的なものも多分にあると思う。
祖父が戦病死し、小学校の担任教師からも戦争の話を聞かされ、平和ボケの日本にどっぷり浸かりつつも先の大戦が少しだけ身近な世代。

だから、職業軍人だった人がどんな思いでアメリカとの戦争に向き合ったのか、戦後の日本を作ったアメリカ人がどんなことを考え生きた人だったのか知りたかったのかもしれない。

誰にでもわかりやすいプレゼンであること。
それも大事だと思うけど、プレゼンターが本当に伝えたいことを深く伝えるプレゼンも観てみたい。そんな期待を込めてのレポでした。

次回は遡って4月の「徳川家康TERAKOYA」レポをお伝えします!

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