まことに小さな国の、土台を創った男「大久保利通TERAKOYA」(2018.4.14)

幕末の薩摩藩といえば、
誰を思い浮かべるだろうか。

おそらく「せごどん」こと
西郷隆盛が浮かぶのではないだろうか。

今夜の歴史TERAKOYAの主人公は
その西郷の幼なじみであり、
盟友だった大久保利通。

名前だけは有名だけど、
何をした人かと聞かれると、
?となってしまう人。

実は、近代日本の土台をつくり、
若き日の伊藤博文や大隈重信を見出した
スーパー総理大臣のような存在だった。

しかし、それゆえに独裁者と言われ、
未来を見据えて決断したインフラ整備を
ムダ遣いと言われ、
最後は暗殺されてしまう。

正直、今回のプレゼン、
見終わった直後は物足りなさを感じた。

幕末から明治にかけての流れや
薩摩の動きはわかりやすかったけど、
大久保の人物像がイマイチ見えなかったから。

でも、帰り道で、大久保という存在は
時代そのものだったんだと気づいた。

大久保が活躍を始めたのは、
島津斉彬が急死し、
失意の西郷が一線を退いていた頃。

兄・斉彬の遺志を継ぐべしと
主君である島津久光に進言し、
朝廷を通じて幕府を動かしたり、

徳川慶喜が大政奉還したのち、
朝廷が政権を握るためのクーデター
(王政復古の大号令)の段取りをしたり、

薩長軍を「官軍」にするために、
錦の御旗を手配したり、

「大きな時代の流れの裏に大久保あり」
だったと気づいた。

伊藤博文は後年、
「大久保さんほど誤解された人はいない」
と言った。

おそらく大久保は、
他人にどう思われるとか
自分が何を成し遂げるとか
そんなことはどうでもよかった。

これほどまで「役目」に徹した人は
いなかった。

廃藩置県に反対する島津久光と決別し、
西南戦争によって西郷を失った。

断腸の思いを乗り越え、
ただひとり前進し、
日本という国を創った男。

「西郷どん」で瑛太演じる大久保利通が
これからどう描かれるか楽しみになった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?