なぜ父は、あれほどまでに息子を嫌ったのか「島津斉彬TERAKOYA」(2018.3.10)

大河ドラマ『西郷どん』をご覧であれば、
父・島津斉興(加賀丈史)が、
息子・島津斉彬(渡辺謙)を、
なぜあんなに嫌っているの?
と疑問に思ったかもしれません。

その謎がすべて解けたのが、
先週土曜の歴史イベント
「島津斉彬TERAKOYA」。

不仲の原因をつくったのは、
父・斉興の祖父であり、
息子・斉彬の曽祖父である
島津重豪(しげひで)。

西洋船に乗ったこともある、
この破天荒で西洋好きの殿様は、
ひ孫の斉彬をかわいがり、
一緒にお風呂に入ったこともあるという。

一方で、西洋好きが高じて
湯水のように金を使い、
500万両という借金をつくり、
それをいさめた息子を失脚させ、
100人以上を処罰したワンマン殿様でもあった。

跡を継いだ斉興も、
祖父・重豪に頭を押さえつけられ
苦々しい日々を送る、、、。

89歳まで生きた重豪と
斉彬が過ごしたのは25年。

ひ孫の斉彬にとっては、
かわいがられた25年。
孫の斉興にとっては、
押さえつけられた25年。

やっとの思いで祖父の残した
500万両の借金の目処が立ったとき、
息子・斉彬は、祖父の再来のごとく、
西洋文明を支持し、
軍備や産業に金を使おうとした。

ここに、父と子の確執が生まれる。

父・斉興 vs 息子・斉彬

この戦いは、どちらが勝利したのか?

斉彬は、いよいよ活躍するかという時に急死。
そして、父・斉興は、
斉彬の事業を潰してしまう。

しかし、斉彬に育てられた若者たちは、
のちに明治政府の中心となっていく。

勝ち負けはなく、どちらも悪くない。
父も子も、信念を持って、
自分が守るべきものを守ろうとした。

島津に暗君なし。

悔しいけど(?)薩摩って、
そう言われるのにふさわしい国だってわかった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?