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商用利用できる文化財デジタルコンテンツの探し方

申請なしに、無償で利用できる文化財の画像があることを、先回お伝えしました。でも、それがすぐ見つからないんじゃ話になりませんよね。それでは、使える画像の探し方を紹介することにしましょう。

探し方といってもまったく難しいわけではありません。使うのは、私の記事の最初に紹介した「JAPAN SEARCH」です。

「JAPAN SEARCH」のトップ画面を開くと、検索バーとスライドで文化財画像が表示されますが、やや遅れて下の方に次の画像のようなメニューが表示されます。

「JAPAN SEARCH」トップ画面下

そのうちの、左上にあるコケシの人形が描かれた「教育・商用利用可を検索」をクリックします。すると、次のような画面が表示されます。

「JAPAN SEARCH」教育・商用利用検索画面

「教育・商用利用検索」と記された検索画面が表示されました。これで準備完了です。画面真ん中やや上の検索バーに、検索ワードを入力すれば、そのワードに関連する文化財のうち、教育・商用利用できる文化財が表示されます。仮に、2023年度大河ドラマで取り上げられている徳川家康に関するものを探してみましょう。検索バーで「家康 像」と入力してみると。


「JAPAN SEARCH」教育・商用利用検索「家康 象」検索結果

家康だけではないのですが、文化財の名称や備考欄等に「家康」と「像」という文言が入った文化財が表示されます。全部で522件表示されました。すべてに画像が入っているわけではありませんが、このすべてが、申請なしに、無償で利用できる文化財のデジタルコンテンツです。

ただ、使えるコンテンツがしょぼかったら意味ないですよね。百聞は一見に如かず。一番最初に表示されている「家康公肖像」をクリックしてみましょう。文化財の詳細が表示されます。

画像したの「→」をクリックして、5頁目を開き、拡大すると、

徳川家康の肖像画が表示されました。この記事の表紙画像にしている国立国会図書館デジタルコレクションの「家康公肖像」です。文化財らしさが出てますよね(らしいではなく、文化財ですが(笑))。

このように、江戸時代に製作された肖像画を、レポートやホームページ、グッズや包み紙に、無許可で、無償で利用することができるわけです。これを使わない手はないですよね。

ただし、そうはいっても本当に無許可で、無償で利用できるのか不安ですよね。そこで確認方法を紹介します。
この文化財の詳細ページの状態で下にスクロールしていきましょう。
すると真ん中あたりに次の画像のような表示があります。

「自由に利用可」という文言がありますし、「教育」「非商用」「商用」に「○」が付されています。「○」をみるとなんだか安心しますよね。
ここに「○」がないもの、「-」や「各所蔵機関の規定に従うこと」といった注意書きがある場合は、無許可で利用することはできません。

トップ画面で「教育・商用利用検索」を選び、検索した場合は、検索結果で表示された文化財のコンテンツは、「教育」「非商用」「商用」に「○」が入っています。といいいますか、「教育」「非商用」「商用」に「○」が入っているものを検索対象にしているのが「教育・商用利用検索」です。
したがって、「教育・商用利用検索」で検索していれば問題ないのですが、念のために詳細画面で、「○」が入っていることを確認するのが賢明です。

あと、利用にあたっては、1点お約束していただきたいことがあります。
それは文化財名と所蔵施設ないしはデジタルアーカイブ名をいれることです。無許可、無償で利用するにあたっての条件となっております。これだけは必ず守りましょう。

いかがだったでしょうか。「JAPAN SEARCH」を表示し、「教育・商用利用検索」画面で検索するだけで、申請不要で、無償で使える文化財のデジタルコンテンツを探せるのです。とても簡単です。みなさんも使える画像がないか探してみてはいかがでしょうか。

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