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歴史的観点から見る少子化の原因

おはようございます。レジュメ太郎です。
先日、京都に花見に行ってきました。
とても綺麗でしたね。笑

さて、現在、日本では出生率が1.34と非常に低く、このままだと日本の人口は0に収束します。
では、なぜこのような事態が起こってしまうのか。
真剣に考察していきたいと思います。

原因1.「子供を産む」という選択肢

これはまず1番の原因ではないかと思います。
男女が結婚すると思うんですけど、その中で子供何人作ろうとかって話し合いすると思うんですよ。
1人なら1人、2人なら2人と計画して作るものだと個人的には思っています(未婚なんでわからないですが)

で、「子供を産む」という選択肢ってどういうこと?って思う人もいるかもしれませんが、昔を思い浮かべてください。
例えば、産業革命期のイギリス。10歳にも満たない子供が長時間労働を強いられていました。
その中で工場法が制定されます。(1833年)
内容は、9歳未満の労働は禁止、9〜18歳の労働時間を週69時間以内に制限というものでした。
今だと月〜金まで毎日働いても40時間にしかならないのに、当時9〜18歳の人がその1.5倍以上労働していたのだから驚きです。しかも工場法が制定され、マシになってそれですからね。
それほど市民って貧しかったんですよ。子供はいわゆる「家計の担い手」として充分働き、稼がなければならない。そういう社会でした。
つまり、大人たちは「子供を産まない」という選択肢はもはやなく、「子供を何人も産んで家計の足しにしなければならない」という選択肢しか無かった訳です。

むしろ現在は子供を産むと教育費や学費がかさみ、より家計の負担となるのが殆どだと思います。

子供を産めば産むほど家計が逼迫するような今と比べると当然昔の出生率って明らかに高いと思うんですよ。
今だと産むか産まないかって選べますもんね。
そう思うと出生率が下がるのは仕方ないです。

原因2.結婚する目的の変遷

これも大きな原因でしょう。
今は87%が恋愛からの結婚と言われています。
恐らく現在はこのルートが王道でしょう。
しかし昔はどうでしょう。
例えば、スイスの名門貴族、ハプスブルク家。
彼らは政略結婚によって神聖ローマ帝国、オーストリア、ハンガリー、スペイン、ポルトガルなど、様々な国を手中に収めることになります。
当時、王位を継ぐのは長男のみでした。
ただ、それでは他の弟や女性たちはどうするのか。
そうです。他の王家と婚姻関係を結び、その息子が王位を継ぐのです。
そうすることによってわざわざ戦争で犠牲を払うことなく敵国を自分のものにできますからね。
ローマ王のルドルフ4世、神聖ローマ皇帝のマクシミリアン1世、スペイン最盛期を築いたフェリペ2世、オーストリア系ハプスブルクのフェルディナント1世、そしてマリア•テレジアといった中世ヨーロッパになくてはならない人物、全てハプスブルク家です。
そしてハプスブルク家は、他家にこれらの国を乗っ取られないように近親婚を繰り返すようになります。
結果、虚弱体質の子供が生まれるようになり、力が弱まっていってしまいますが、それはまた別の話。
そして何もハプスブルク家に限った話ではありません。
日本でも、徳川家康の妻は豊臣秀吉の妹。また藤原氏が天皇と自分の娘を結婚させ、外戚として権力を握ったのは有名な話です。
つまり、昔と今ではそもそも結婚する目的が違うということです。
恋愛などの性欲的要素を重要視する現在に対し、家を守ったり、自分の家の発展などを重要視する昔。この違いが大きいんじゃないかなと思います。

まあ恋愛感情だけで身分の低い者と結婚されても家的には困りますからね。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%97%E3%82%B9%E3%83%96%E3%83%AB%E3%82%AF%E5%AE%B6

原因3.「若者の草食化」という勘違い

現在は、昔と比べて若者が恋愛に対して草食化したと言われています。しかし、果たしてそれは本当なのでしょうか?

2つ目の理由でも述べた通り、結婚する人が減ったのは明らかです。

一般的に、恋愛できる能力のある男女は凡そ3割だと言われています。市場において、3割の人間が常に恋人をとっかえひっかえし、残りの7割の人間は恋愛能力が低く恋人がいない期間が長いと言われています。厚労省のデータから見ると1980年台も今も恋人がいる率は変わらないとされています。まあ恋愛能力って駆け引きとかで相手を惚れさせたりなど、日常であまり使わない特殊な能力が必要ですからね。

ただ、昔はそれでも結婚する人間って多かったんですよ。それは原因2でも述べましたが、家を守るため、などの理由からお見合いなどで、「恋なき結婚」がお膳立てされていたからに他ならないでしょう。

つまり、若者の草食率はほぼ変わらないが、昔はそれでも結婚する人が多かったため、昔の人が肉食のように見えるというのが正しいです。

まあでも恋愛感情なんて脳科学的には3年で切れると言われているので、恋なき結婚が多い昔でも特に結婚生活に問題はなく今まで社会システムが成り立っていることを考えると結婚に恋愛が必ずしも必要ではないといえます。というかむしろお見合い結婚の方が離婚率って低い気がします。

もし今の比率通り、恋愛結婚の割合が87%で、恋愛能力のある3割の人間だけが恋愛結婚できるとすると、1000人中恋愛能力のある人間は300人であり、恋愛以外の結婚の比率も考えると344.8人ということになります。

つまり、単純計算34%の人間しか結婚できないことになります。そして、社会を維持するためには当然その34%の人間は、6人子供を産まなければなりません。これが如何に非現実的な数字かは火を見るより明らかでしょう。

つまり、このまま恋愛結婚の割合が増え続けると確実に日本の人口は減り続けます。まあ僕は人類の繁栄に関してはどうでもいいと思っているのでどっちでもいいですが、このままでは将来ヤバいのは間違いないでしょう。

原因4.娯楽の多様化

確かに、昔は今程娯楽が少なく、恋愛にハマる人間も多いという印象です。1500年代のシェイクスピアによる「ロミオとジュリエット」はその代表格でしょう。スタンダールの「赤と黒」、日本では紫式部の「源氏物語」や森鴎外の「舞姫」など、恋愛が題材の文学作品は多いです。ルネサンスの絵画作品でも恋愛や性を対象とした作品が多く、当時はそのような文化が流行っていたことが伺えます。百人一首でも恋の歌多くね?って思うでしょう。

だが今はどうでしょう。確かに本の数は多くその中には恋愛に関するものも多いが、500年以上も歴史に残る程かと言われるとそうではないと思います。人気漫画のONE PIECEやドラゴンボール、恋愛要素も確かに一部あるかもしれないですがメインではないでしょう。売れているゲームを見てもポケモンやモンハン、マリオ、スマブラなどが多く、その市場は恋愛ゲームを遥かに上回っています。

つまり、娯楽の種類が恋愛だけでなく多様化したことにより、世間の恋愛に対する注目度が下がったのでしょう。結婚する人も減れば子供の数も減る。当然ですよね。

5.まとめ

これまで少子化の原因をつらつらと書いてきました。途中結婚率の低下について言及することが多かったように思いますが、そこはあしからず。

もちろんこのような歴史的背景以外にも原因はいくらでもあります。収入の不安定、男性の育児休業制度の不徹底、待機児童などの社会的側面など、挙げればキリがありません。ただ、今回は歴史的考察ということでこのような記事にさせていただきました。

今回は社会問題に関する記事でした。では次回の記事でお会いしましょう。




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