小さな机はごっちゃごちゃ

小さな机はごっちゃごちゃごちゃ。
場所は新宿の外れの純喫茶。 
隣との距離が文庫本一つぐらいの狭い喫茶店。
そこでコーヒーを飲みながら本を読む。
啜るコーヒーと齧るサンドイッチ。
小さな机の半分は食器によって埋められている。
そして私はブラックコーヒーしか飲まないけれど、こちらもどうぞと渡されたシュガーとミルクがさらに机を占領する。
タバコはどぉう?灰皿を置かれる。追加はどぉう?メニューが置かれる。
私はただここで本を読もうとしただけなのに、小さな机はごっちゃごちゃ。
あぁ、今日もなのねとスンとして、本の表紙に手を当てる。
これからが本を読む時間。

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