見出し画像

Mountaineers - Basic Alpine Climbing コース ‐ ロッククライミング演習

先日、Basic Alpine Climbing コースのロッククライミング実習に参加してきました。大雑把に分けると、ロッククライミングには以下の3種類があります(正確なクライミングの種類や定義については、適宜調べてください)。

  1. ボルダリング:ロープを使用しないタイプ。

  2. スポーツクライミング:事前に設定されたルートに沿って登るタイプ。

  3. トラッドクライミング:登りながらプロテクションと呼ばれる器具を設置しつつ進むタイプ。

Mountaineersでは、主に3つ目のトラッドクライミングが行われており、今回の実習もこのスタイルに基づいて実施されました。実習の様子を写真に収めたかったのですが、安全なポイントでの撮影が難しかったため、ネットからお借りした写真を使って説明します。

まず、クライミングは、リードクライマービレイヤーの二人一組で行います。リードクライマーはプロテクションを設置しながら登る役割を担い、ビレイヤーは下でロープ(つまり命綱)の操作を行います。また、Mountaineers ではマルチピッチクライミングを行う岩が主となります。マルチピッチとは、ロープの長さには限りがあるので、中継点を作りながら頂上を目指すスタイルです。

こちらがプロテクションの例です。左下の分銅のような形状のものや、真ん中上のメカニカルなものなど、様々な種類や大きさがあります。
https://www.facebook.com/marketplace/item/724228103205797/?ref=category_feed&referral_code=null&referral_story_type=post
このように岩の間にプロテクションを設置します。設置する場所や間隔はリードクライマーの判断に委ねられます。
http://www.climbingtechniques.org/placing-passive-protection.html
プロテクションを設置しながら頂上を目指します。万が一滑落した際には、このプロテクションが岩にしっかり嵌り落下を防ぎます。次のプロテクションまでの間隔が長くなると、落下距離も大きくなり、プロテクションやロープにかかる負荷も増えます。ただ、頻繁にプロテクションを設置すると、リードクライマーの体力(特に腕の力)を削られますし、プロテクションが足らなくなる可能性に繋がります。
https://uforing.eu/use/
参考までに、こちらがスポーツクライミングで、岩にはボルトが埋め込まれており、このボルトに沿ってロープを掛けながら登り、頂上を目指します。基本的に、ボルトは全て使用することが前提となっており、ボルトが埋め込まれているラインから大きく外れないように登ります。
https://rockclimblife.com/what-to-wear-rock-climbing/

リードクライマーが中継点に達したらば、今度は下にいるビレイヤーがプロテクションを回収しながら中継点を目指して登ります。一般的には、この地点でリードクライマーとビレイヤーが役割を交代します。しかし、私が受講しているのは基礎コースなので、リードクライマーになることはありません。次のレベルを受講すると、プロテクションの設置方法などを習得できるようになります(来年受講するか、友人と思案中)。今回の実習は仮想マルチピッチ・トラッドクライミングだったため、中継点での作業を学ぶだけで終了しました。

下の写真は懸垂下降の演習です。頂上に到達後、麓まで降りる練習をしています。クライミングではバックアップがすごく大事になるので、この懸垂下降も万が一ブレーキが効かなくても大丈夫なように、もう一つのブレーキシステムを用意しています。ちなみに右側にいるインストラクターは演習なので第3のバックアップをしてくれています。つまり、実際のクライミングではこの役割を担う人はいません。

懸垂下降のスタートするため、岩の側面に取り付くまでは緊張します。
この岩の高さは23〜25メートル。下降を始めてしまえば何でもなかったのですが、それまではおっかなびっくりで下降体勢に入ります。
友人が懸垂下降を開始!


今夏、実際のマルチピッチ・トラッドクライミングに参加する予定なので、その時、もう少し全体図が分かるような写真を撮ってきたいと思っています。

それとトップの写真は、生徒とインストラクターの集合写真です。生徒が25名くらい、インストラクターは15名くらいです。いつもながら、ボランティアで教えに来てくれているインストラクターの方々には感謝、感謝です。

おまけ写真。

こんな場所で実習が行われました。ワシントン州は愛称としてEvergreen State(常緑の州)が知られていますが、実際には州の半分が乾燥した荒野です。
この荒野は、この先、東に向けて4、500キロは続きます。
ワシントン州に越してきてから2年近く、滅多に見られない夕焼けを楽しめました。ちなみに近隣の町は Vantage で、私が住んでいる(緑が溢れいてる)町から南東に直線で 145 km、実際のドライブ距離は290キロの遠方です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?