若いうちは体使って学べ!働け!

岐阜の明るく楽しい養蚕家の
加藤祐里です。

4年前から「さをり織り」を習っています。

私の織りのポリシーは
「自分で紡いだ糸を使う」

急遽、10月に展示会にだすことになり
今月はかつてない集中力で織ってます。

くず繭のから紡いで杉で染めました

大学1年生の息子の同級生の友達に
「春からNISAをはじめて
100万円貯めた子がいる」らしいです。

我が家は学生のあいだは
・彼女を無計画に妊娠させること
・友達を車に乗せること
・賭け事、株、ネットワークビジネスなど
お金さえ儲かればなんでもいいみたいな仕事
は絶対に禁止と言ってます。

「お母さん、古いね」と言われましたけど

うちは旦那さんが地道に会社で働いたお金を
息子たちが勉強するために仕送りして
ギリギリのなかで生活してるのに

その息子たちが楽して稼ごうなんて
意味が分からん!
だったら学校行かなくていいし、
若いうちしか学べないことがあるから

自分が社会人になって
親からの仕送りも必要がなくなって
失敗しても自分で責任とれるように
なってからにしてから、と
言ってあります。
(まぁ、今の大学生が社会人に
なる頃にはまた社会情勢が変わってるで
しょうが)

その話をして
家に帰ってきてテレビ見たらまた円安?円高?
もう何がなんだか私には分からないですが
体を動かさないでパソコンで
株価が上がったとか下がったとか
一喜一憂して、それで喜んだり
全財産を失って地獄に落ちたり
大変やなぁと思う。

私は自分が就職した頃、
バブルが終って不景気で
患者さんが溢れているのに
病院が潰れたり
医療職でもボーナスが出なかったり

医療系ではないけど
技術職でも新卒採用してもらえなかったり
そのあと正社員になれなくて
大学出ても安定した暮らしができないとか
まったく良い時代を経験してない世代。

ちょっと経済が上向いてきても
現場の人件費は減らされ
鬱になるまで働かされたり
給料はあがらない
という時代を生きてきたから

お金たくさんあれば安泰とか
まったく思わない。

お金なんて人間の歴史をみれば
一夜にしてゴミ同然になることもあることを
知っている。

でも、体を使って
経験して自分の目で観て覚えたことは
奪われない。

特に若いうちはお金なくても
夢中になれることがあれば
多少の困難は乗り越えられるから
色んな人に会って
色んな経験をしたほうがいい。

長男はこの春大学に入って
人生初めて居酒屋でバイトをはじめた。
全くの未経験、何のスキルもないから
お客さんの前には出ずに
ひたすら皿洗いと料理の補助だけど
社長さんは根気よく仕事を教えてくれて
ちゃんとお時給を払ってくれて
賄いまで食べさせてくれる。

まずは仕事を覚えて
遅刻しないように生活を整えて
きちんと挨拶して
なんか言われたら返事して
一緒に働く人が気持ちよく仕事が
出来るように元気でいる。

それが信頼を築いて
人間性を育てる。

また違う職場に行って
一から仕事を覚えることになっても
人間性が出来ていれば
なんだって出来る。

株とかでお金を得ても
こういう体験はお金じゃ買えないですから。

都会に住んでいると
お金がないと
食べることも出来ない、
電車にも乗れないけど

田舎にいると
山に行けば山菜やきのこ、木ノ実が
あって
川には魚がいて
獲ろうと思えばイノシシや鹿もいて

まぁ、畑や田んぼは
道具や土地がないと難しいけど
人間関係があれば
あちこちから野菜とかもらえるし

必要なのはお金よりも
生きる知恵。

私も養蚕や木綿栽培をするようになって
面倒くさいけど、自分で手を動かせば
お金かけなくても作れるし

化学的な薬品を使わなくても
植物を燃やした灰汁などでも
十分、糸を染めれる。

機織りも最初はすごく時間かかったけど
慣れてきたら、どうってことなくなる。

体で覚える、というのは
脳(感性)が進化して
人間の能力が増していく。

どんなに文明が発達して
デジタルやAIが進化しても
人間そのものがアナログで
あることには変わりない。

アナログで、面倒くさい作業ほど
生きる知恵が増していく。

若いうちの苦労は
買ってでもしろ、とは
よく言ったもんだ。












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