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豊田市民芸館

岐阜の明るく楽しい養蚕家の
加藤祐里です。

今日は愛知県豊田市にある
「豊田市民芸館」をご紹介します。

特に絹織物に特化した施設では
ないですが

日本のものづくり文化、
特に東海地方の特色を理解するうえで
「民芸」は欠かせません。

実はこの場所の川を挟んで
反対側に母の実家があり
私は小さい頃にこの森のなかを
自分の家の庭のように
ウロウロしてました。

当時は何もないところ、ぐらいにしか
思ってませんでした。

養蚕や木綿栽培をはじめて
昔ながらの古い道具で糸紡ぎをしたり
古い布をみてデザインや色などを
参考にするようになってから
民芸という世界を知り
「豊田市民芸館」にたどり着きました。

まさか、自分がよく遊んだあの場所に
今の私のドストライクな施設が
ある奇跡🤩

戦時中にお金持ちのひとが
疎開していたらしく
戦後も別荘地として活用され

またその知り合いをお招きして
接待とかするから
結構、有名人が滞在していたらしい。

個人で所有していた土地や建物や所蔵品を
豊田市に寄贈して

他の場所にあった豊田市に所縁がある
古くて価値のある文化財を
移築などして
資料館として公開しています。

お庭も綺麗に管理されています

年に何回か企画展もあって
普段は滅多にみれないような
めづらしくて価値ある作品を
他所の博物館から借りてきたり

ちいさな博物館ではありますが
なかなかのセンス、なかなかの気合い。
毎年、同じ企画はやらないので
わざわざ観に行きたい、
観に行く価値のある内容です。

10月にはアイヌ展!

そして同じ施設内には
木綿の糸紡ぎ体験、機織りが
できる施設があり
藍染の教室などもあるらしいです。
(夏休み中はなかったり
予約が必要なものもあるから
事前にチェックしてから行きましょう)

豊田のこのあたりは木綿栽培が有名で
川もあるから傾斜を利用して
水車の動力を使った
紡績(糸紡ぎ)も盛んだったらしいです。

私の祖父母はそういった手仕事は
していなかったのですが

叔母の旦那さん(私とは血は繋がっていない)が
この近くに住んでいて
酪農の傍ら趣味で
藍を育てて染をしていたらしい。

おじさんが亡くなって10年ぐらいたってから
聞いたので、叔母も詳しいことは
覚えていなかったのだけど

逆にそんなことに興味なさそうな
都会で生まれ育った私が
養蚕とかはじめたと聞いて
叔母さんもビックリしたらしい。

ちなみに私が豊田市民芸館だけに
かかわらず
民芸全般で興味があるのは
糸紡ぎや機織りなどに
使われていた道具です。

昔はそれらもみんな手作りで
自分の使いやすいように
形や素材などもちょっとづつアレンジしてあって

もちろん、説明書なんて
ありませんから
「この部品、観たことないけど
何のためにつけたんだろう?」って
想像するのが好き。

お茶室では民芸館所有のお茶碗で振る舞ってもらえます

ちなみにヘッダーの写真は
民芸という言葉を提唱した柳宗悦の言葉を

この建物のもとの持ち主の
本多静雄さんが選んで書いたそうです。

最寄り駅からここまで来る道中に
目印になるように
この石碑が何箇所かあるそうです。

私は小学1年生の夏休みに
兄と二人で電車に乗って
名古屋の自宅から
豊田のおばあちゃんの家まで行きました。

2年生になってからは
一人で泊まりにいってました。

私の夏休みの思い出といえば
1人電車旅&豊田のおばあちゃんの家。

駅から歩いたことは
何回もあるので
たぶん、知らないうちにこの石碑も
観ていたのだと思います。


民芸館のすぐ横には矢作川。80才の母はよく泳いだらしい。


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