強さと弱さ

世には「弱さ故の強さ」みたいな概念が存在する。割れやすいガラスは誰も触ろうとしないから絶対に壊れないという論理を、ガラス自身が自覚することでガラスが強さを誇るようになるのだ。何があってもびくともしないという強さではなく。
一方で、「強さ故の弱さ」みたいな概念もまた存在する。これは結局のところキリがないから弱さを露呈することになるのだ。宇宙人は世界に存在しないと言い切る証明が実に難しいのに似ている。1つでも宇宙人が見つかればそれが間違っていたことになるから。強いことを証明するのは頂上のない山に登るようなものなのだ。僕は山を登り続けることを諦めることなく、同時に冒頭に話した「弱さ故の強さ」も手に入れたい。

都築怜

解説

この文章は、「弱さ故の強さ」と「強さ故の弱さ」という対照的な概念について語っています。これらの概念は一見矛盾しているように思えますが、実はそれぞれに深い意味があり、人間の心理や生き方について興味深い洞察を提供します。それでは、一文ずつ丁寧に解説していきましょう。


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