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8月中旬 夏バテは部屋の中からやって来る

精神生活を信奉しなければいけない所まできている。実生活を軽視しすぎているので、もはや真面目に平日働いている人々には追いつけないな~と諦観。だって普通の人って週の5/7を、朝から夕方まで働いているのでしょう?ワタクシには無理ですわオホホ


血行と自律神経のゲーム

ここ1週間ほどずっと夏バテでベッドにこびり付いていた。
 最初に気づいたのは運動後の頭痛だ。血行を良くするために毎日ストレッチなどを敢行しているのだが、その際にこめかみがズキズキと痛い。脈打つ血管が頭骸骨を押し広げるような痛みで結構怖かった。
 私はかなりのインドア派なので夏の暑さなど無縁の日々を過ごしており、まあ普通に寝不足かな?と思い昼寝していた。
 次に襲ったのは寝起きの肩凝りだった。本当に訳がわからないが、寝て起きると背中がバキバキに凝っている。しかし頭痛の原因は分かった気がした。血行不良が大元で、肩凝りと頭痛を誘発していたのか。
 今年は初夏からずっと暑かった。窓を閉め切り冷房に長時間あたる毎日を2ヶ月ほど繰り返していたため、とうとう来たかという所感。体調が悪いので運動もできず悪循環突入かと思われたが、マリネス(竹脇まりな先生のフィットネス)によって徐々に血行が回復し、今ではもはや絶好調になっている。やっぱり血行ですね。

Chime 黒沢清

 2週間限定公開だった映画。監督の映画が好きなので、平日夜に無理して電車に乗り込み新宿シネマカリテまで観に行った。
 結論、めっちゃ怖い! 前評判で結構難解だといわれており、まあ俺ならわかるっしょみたいなノリで観に行ったけど全然わからなかった。しかしだいたいのモチーフみたいなものは分かるし、とにかく面白くて怖かったからそれだけで高評価。
 ホラーとしての話だが、徹頭徹尾何も出てこない。登場人物は2人以上がソレを見ており、さらにソレが発する声らしきものも聞こえる。しかし我々観客には一切見せてくれない。この戦略はかなり自分の思想に通づる。
 タイトルからわかるように、これは”音”の映画だ。見終わった瞬間の感想としては、音だけでホラーを作るとは、面白い!ってくらいだった。しかし他者の感想を観ながら回想すると、光も活用してたかも。特に料理教室内に差し込む光とか、家の中のあの場所とか。
 黒沢清監督はホラー映画界の反体制かもしれない…今度考察を書いてみたい。

老神介護 劉慈欣

 三体著者のSF短編集が日本語文庫化!三体がかなりのボリュームだったのでそりゃそうなのだが、同じテーマのものが集まっていた。著者の思想がうかがえる。
 表題作の老神介護、そのタイトルと魅力的なあらすじに惹かれた。5作を収録しているが、それぞれが相互作用を起こしており、ただの傑作×5以上のおもしろさを味わえる。
 著者はその科学的素養もさることながら、科学というテーマ、SFというテーマを真に使いこなす達人だ。まず彼が描くのは、相対性理論に基づき宇宙スケールの時間軸・空間規模で考えた場合はなんでも起きる可能性があるということ。宇宙という謎に対して、説得力のあるプロットで描くのは絶望だ。しかし、なんでも起きる可能性があるからこそ、一縷の望みも残される。そこがニクイ演出なのだ。

アイデアのつくり方 ジェームスWヤング

 古典らしい。結構評判がよく、かなり分量が少ないようなので気になって購入した。
 めっちゃ字がでかい!めっちゃ薄い!半分は解説だった。CCCメディアハウスのものを購入したのだが、装丁がハードカバーで絵本みたいで気に入った。
 内容としては、著者が必要十分と主張するだけあってかなりスマート。アイデア作成メソッドを5段階に分けて解説してくれるのだが、その内容は結構いろいろな本で読んだ内容と合致する。本書は1950年代に著されており、そうするとこの本がオリジンなのか…?尊敬。
 外山滋比古先生の思考メソッド本に通底する部分が多く、特に印象深いのはアイデア作成に忘却を必要とする部分だろう。忘却という、敵視されがちな概念だが、両者ともにこれを必須栄養素として扱っている。私自身は忘れっぽい人間なので、こういった主張には勝手に救われている。

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