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チェシャ猫症候群

あるはずなのに、証拠がない。 心臓病 酸素変換率が悪い 片耳難聴 視界がおかしく物を立体的に捉えられない 虚言癖 手足が時々痺れる 声が出ないときがある 噎せると止まらない 精神異常者 鬱病 境界線パーソナリティ障害 いないはずの兄弟の声が聞こえる 幻覚が見える あるはずなのに、証拠がない。 私はチェシャ猫。 病名なんかに囚われてやらない。

    • 死にたがり少女と食人鬼さん

      物語は個性豊かな登場人物がワチャワチャしながら進みますが、終わり方に大号泣しました。 多くのことは語れませんが、登場人物に不必要な人はいません。 是非読んでみてください!

      • アルバム

        スマホを落とした衝撃で全部消えたアルバム。 急に死んだら困るため、バックアップなんてとってなかった。 でも気づいた。 フォルダに入っていたのは、 人の弱味の証拠と彼女との捨てきれなかった写真だけ。 なーんだ。 全部いらなかったじゃん。

        • 愛されていたのは

          あなたのことを愛しています。 それは浮気をした貴女に別れの手紙を渡した今でも変わりません。 ただただ君を愛していました。 涙が頬を伝うことなんて、気づくこともなく。 君の過去はあまりにも綺麗で、 自分と取って付けたような友人を守るために人を本気で殴ることを覚えた私なんて 消えてなくなるべきだったんです。 でも嘘は十八番だった。 君を、私を、幸せにするためになら 私はピエロにでも何でもなった。 幸せだった。 でも演じすぎた。 君が知らない男の所へ行ってか

          思い出

          彼女に別れの手紙を渡しても返事は返ってこない。 そりゃそうか、愛していたのは私だけ。 でもネットで「愛と依存は全くの別物!依存恋愛をするな!」なんて記事を見て 私は愛していたのではなく、1人が寂しいがために彼女にすがっていたのだと気づいた。 だからアルバムに入っている写真も動画も消した。 それでついでにいらないデータも消したら 残ったのは愛猫の写真だけ。 あぁそっか。 私は元々写真を撮られるのが大嫌いだった。 だから彼女とのツーショットを消したら 何も残ら

          思い出

          はい

          ずっと苦しかった。 でも疑問は持たなかった。 「自殺だけはやめてね。みっともないから」 肉親から言われたその言葉は私が生きることは望んでいなかった。 ただ世間体のために止めてほしかっただけ。 それを証明するかのように私が事故にあったとき、親族までもが口を揃えてこう言った。 「良かったね、加害者がいて」 反論したかった。 言いたいことも沢山あった。 でも私はこういうだけ。 「はい、その通りですね」

          はい

          何度目か

          やっぱりあなたのことを愛しているの。 でもあなたにはもう会えない。 死んでしまいたいと何度も思った。 でもその度にあなたは私を引き留めた。 それなのに、それなのにあなたは知らない男に媚び売って、 そのまま行ってしまった。 あぁ、ならあなたは何のために私を引き留めたの?

          何度目か

          いらないんだって

          もういらないの。 君の嘘も、君からの愛も。 だって苦しいだけ 苦いだけ だからもういいの。 代わりにお願いしたいのは 私のとペアリングを捨てることだけ。 ばいばい、最愛の人。 今もあなたのことを愛しています。

          いらないんだって

          彼岸を過ぎた冥土の土産 #0

          皆は知らない、内緒の関係。 知っているのは私たち以外にたった一人だけ。 これは真反対な性格をした2人の恋愛話。 高校の2年間、2人の間に生まれた同性愛。 本当に裏切ったのはどちらで、 本当に裏切られたのはどちらでしょう。 そもそも正しい答えなどあったのでしょうか。

          彼岸を過ぎた冥土の土産 #0

          新しく【イルカの熱指輪】と共に【彼岸を過ぎた冥土の土産】という小説も連載スタートします。更新は不定期です。よろしければ応援のほどよろしくお願いします。本日中に#0を更新します。

          新しく【イルカの熱指輪】と共に【彼岸を過ぎた冥土の土産】という小説も連載スタートします。更新は不定期です。よろしければ応援のほどよろしくお願いします。本日中に#0を更新します。

          特別

          僕は昔から“特別”に憧れた。 何でもよかった、僕だけの個性が、特別が欲しかった。 ビルだらけの街をふらふらとしながら歩き回り、名前も知らない高いビルの屋上に立ってみた。 学校帰り、学ランのままだからかして屋上の夜風は身に染みた。 後ろから扉が開く音がする。 警備員かと思い、振り替えることもなく足音が近づいてくるのを待つ。 「ねぇ君、こんなところでなーにしてるの?」 予想していた声とは全く違う声。 驚いて振り替えれば知らない学校の制服を着た女の子。 ビルの柵ギ

          特別

          これから【イルカの熱指輪】という小説を連載します。100回目の投稿で完結が目標です。基本は週一(金曜日)投稿の予定ですが、多分変更します。 応援のほどよろしくお願いします。

          これから【イルカの熱指輪】という小説を連載します。100回目の投稿で完結が目標です。基本は週一(金曜日)投稿の予定ですが、多分変更します。 応援のほどよろしくお願いします。

          偽らんことなかなかに

          簡単に綻んだ 私たちの恋の糸 誰にも知られず 片側が燃えた 正直に言うと終わることなんて目に見えていた それでも見て見ぬふりをして笑っていた 未来が見えない君の方からこの恋を終わらせたなんて そんなのメリーバッドエンドにもなってはくれない 1日でも、1秒でも こんなちゃっちな恋が続いてほしくて パリンと割れた 恋の硝子 溶かせば戻るかもしれないが 落ちた欠片は全ては拾えない パリンと割れた 笑顔の硝子 いつまでも笑えないことは 歪んだ恋を始め

          偽らんことなかなかに

          私は長くは生きられない

          彼女を待っている間も、友人としては遊びたかった。 色んな所へ行きたかった。 まだまだ写真も撮りたい。 普通に、笑い合いたかった。 「やっぱりやめよう」 そんな言葉聞きたくなかった。 ねぇ知ってる? 君が戻って来るって言ってくれた9月以降、遊べなくなっちゃうんだ。 次に遊べそうなのは来年の5月。 その頃、私は生きているのかな? 歩けるのかな。 言葉を話せるのかな。 耳は聞こえるのかな。 味は分かるのかな。 匂いは分かるのかな。 幸せだったときと同じ

          私は長くは生きられない

          浮気された魔法使い

          私はただの愛を知らない魔法使いだった。 でも同性である君に恋をした。 騙して誘惑してやっと手に入れた君。 逃げてほしくなくて、あえて放し飼いをしていたからかな。 君はいとも簡単に逃げ出した。 騙した罰だったのかな。 見えてた未来は変えることもできず。 思ったのは「やっぱりな」。 浮気した彼女は「ごめん」と言った。 謝らなくてもいいのに。 大好きだよ。 いや、嘘をつこう。 愛してた。 君は悪くないんだよ。 別れる未来を知っていて、引き留められなかった私が悪い。 私より

          浮気された魔法使い