カミングアウトってしなきゃダメですか?
質問
カミングアウトする相手やタイミングはどうやって決めているか
自分の答え
まず、カミングアウトって、しなきゃダメですかね?
異性に性的魅力を感じるヘテロセクシャルの男性はわざわざ「俺、性自認は男で実は女に性的に惹かれるんだよ。そして男には惹かれない」と言いますか、言わないですよね。
であれば、アセクシャルだからアロマンティックだからといって、別にわざわざ性的指向を伝えなくてもいい、伝えない生き方もあると思うんです。
親がお見合いをめちゃくちゃ勧めてくるとか、パートナーからすごいセックスを求められるとか、アセクシャルだと告白しないと相当生きづらい環境であれば、確かに伝えたほうがいいのかもしれません。
モテないやつとか、おかしなやつだと思われるのが嫌だ、ということであればたしかにカミングアウトして誤解を解いた方がいいのかもしれません。
ただ、一方で僕はカミングアウトした後の環境についてさほど期待をしていません。
これはカミングアウトに限らずですが、自分(れいすいき)が絶望したくないため、他人に対しては期待を抱かず、悲観論で接しています。
カミングアウトって、「理解してもらえるかも」と思ってするわけじゃないですか。
それで理解してもらえなかったら落ち込んで、下手したら絶望するだけですよね? そして、恋愛したい/したくない、パートナー欲しい/欲しくない のグラデーションも今後変化していくかもしれない。そうするとなおさら周囲の人に理解してもらうのは難しそうです。
だったらそんなリスクを無理にとらなくてもいいと思うんです。
ゲゲゲの鬼太郎の鬼太郎役や報道ステーションのナレーションを務めている声優の沢城みゆきさんが昔、ラジオでこう言っていました。
いい言葉。
カミングアウトという伝え方でなく、ずっとやらないことを続け、示すことで「そういう人なんだ」と理解してもらう。
10年はものの例えで長いとは思いますが、あるいはそれより短い期間、話したり言動を見てもらう中で、相手にそれとなく「恋愛、性愛に興味のない人なんだ」と思ってもらい、相手に理解してもらうというやり方もあるんじゃないかと思っています。
そういった「キャラ」を獲得していくことで、アセクシャルとしての生きづらさは取り除けるのではないか。それを僕は自分自身の実生活の場で実践し、実験しています。
(終)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?