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一期一会のことば 5 *『あなたの名前を教えて!』

こんにちは、Reiraです。久しぶりの投稿になりました^^;
気がつけばもう12月。不思議なもので、12月になった途端になんだか肩の力が抜けてしまい、ゆっくり今年1年を振り返ろうというモードに。

ずっと前ばかり見てきた1年でした。最近は、現実が踊り場に入ってなかなか進まないことに、少し焦りも感じていたけれど。ひとりで何かをやるって、やっぱりあっちに頭をぶつけ、こっちに頭をぶつけながら学んでいくことなんですよね。その傷が治りきらないうちに、また頑張れともうひとりの自分が追い打ちをかけてみたり。

そんな自分に気づいたら、もうゆっくりしようよ、という小さな心の声がやっと聴こえてきた今日この頃です。

先日、子供と庭掃除をしていました。『ママ、見て!』と言われ子供の指さした先を見ると、小さな透明な羽を持った薄緑色の虫が、壁にひっそりと止まっていました。ティンカーベルみたいなその佇まいが、なんだか妖精みたいで、娘に『妖精さんみたいな虫だね。』と声をかけると『なんていう虫??』と聞かれて母は困りました。スマホも持っていなかったので写真も撮れず、じっと虫を見つめながら、『うーん、ごめん。知らないないなぁ。』と答えるしかなくて。

そこで諦めるかと思いきや、次の瞬間、娘はぐいっと顔を虫に近づけて(きっと虫は恐怖だったでしょうね^^;)

『ねぇ、あなたの名前を教えて!!』

そう大きな声で虫に語りかけました。

突然の大きな声に驚いたのか、しばしの沈黙のあとに虫は青空の方へ飛び去っていきました。

何の特別感もない日常の一コマですが、そのひとことに、私はなぜか衝撃を受けてしまって。そこに、自分と他者・自然との「コミュニケーションの根本」を見た気がしたからです。忘れていたけれど、コミュニケーションの始まりは相手に興味を持ち相手を知りたいと思うこと。興味を持つということは、相手の存在を認めているということ。

考えてみれば、すべての物に名前がついている。名前を呼ぶこと、それは、あなたの存在を認めているよという意思表示。人間にとって一番辛いことは、ネグレクト、つまり存在を無視されることだと本で読んだことがある。たとえ嫌いな相手であったとしても、その存在を認めているからこそ感情が湧く。感情が動くことそのものに、愛が潜んでいる。

相手が虫だったら、名前など答えるはずはないと普通の大人は思っているから、虫に名前を聞くなんて無駄なことはしない。でも、そんな事は子供にはまったく関係がないんですよね。あなたに興味があるよ、あなたの名前を知りたいよ!そう自分が感じたならば、素直に相手に伝えるまでのこと。

このシンプルさ。そうなんだ、いつも私は子供から、人間としての自然な在り方を教わっている。勝手に傷ついていたのは、物事を複雑にしていたのは、思考優先で生きていた自分。大人って、頭の中で無意識に多くの物事を複雑にしているのかもしれませんね。

本日もお読みいただきありがとうございました。
皆さまにとって良い1日になりますように!
感謝を込めて。



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