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あるものに目を向ける

 人はどうしても自分にないものに目を向けてしまい、自分にあるものを疎かにしてしまうことがあります。私もそのうちの一人です。

 昨年の私は自分にないものばかりに目がいき、苦しい日々を過ごしている時期がありました。初めてのなでしこリーグ、初めての社会人、初めて関東での一人暮らし。最初は刺激的な日々を送っていました。しかし、1ヶ月たった頃から刺激的な日々から不安な日々に変わりました。なでしこリーガーの生活は理想と現実がかけ離れたもので、頼れる人も近くにおらず、そんな時にコロナまでやってくる。しんどいのは自分だけじゃないはずと言い聞かせては見るものの、うまく前を向けないという日々が続きました。そんな自分が恥ずかしくて、どんどん自分の殻に閉じこもり、周囲の人とも連絡を取らなくなりました。母は私の異変に気づき、仕事を休んで私の家まできてくれました。2泊3日と短い滞在期間だったため、あっという間に母が帰る日になりました。帰り際、母が、「しんどいなら全部やめて帰ってくればいいからね。」と声をかけてくれました。その瞬間今まで我慢してたものが一気に溢れ出たのを覚えています。自分には帰る場所がある。応援して、見守ってくれる人がいる。そう強く感じ、自分にあるものを気づかせてくれた瞬間でもありました。

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 人は辛い時、苦しい時、目先のことで精一杯になり、自分にないものばかりに目がいってしまいます。そして、またないものに気づき落ち込むという負の連鎖にはまってしまいがちです。しかし、そういう時こそ、自分にあるものに目を向け、前を向けたらいいなと思います。



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