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ジャズヴァイビストが普段使っているマレットについて③

山本玲子/Vibist, Composer

私の場合のマレット選びのポイントをお話するシリーズ、
第3回となりました!(今回で最後です笑)

前々回の記事では、
主に使用しているマレットの、いくつかある種類の中から

2本持ちか4本持ちかを選択する

というお話。



そして前回は、音色でマレットを選ぶ際に、

そこから、同じ曲、同じメンバーでも会場や
シチュエーションで変わる事
を考慮しましょう

という話でした。


今回は
前回の内容に続いてもう一点、

考慮すべき事をお話したいと思います。


■ジャズヴィブラフォン奏者は、クラシック曲を弾く時のように
たくさんの種類のマレットの使い分けは、しない


これは、演奏前の判断と言うよりは
準備段階のお話になります。


どういうことか、ちょっとずつご説明しましょう。

例えばあなたが、
ヴィブラフォンと同じ鍵盤打楽器でもあるマリンバで、
とある作曲家のクラシック楽曲を弾く場合、

この楽曲を演奏する時は、Aのマレットがいいかな

とか、

この楽曲を演奏する時は、

冒頭はこのBのマレット、
中間部はCのマレットに持ち替えて
最後はDのマレットが合うかな〜

という風に、
手持ちのたくさんの種類のマレットの中から
その取り組んでいる楽曲とあなたの演奏スタイルに合った
ベストのマレットを導き出していると思います。

じゃあ、
ジャズでヴィブラフォンを弾く場合も、
1曲1曲、曲の雰囲気やシチェーションに合わせて
持ち替えてるの?

って思う方もいますよね?
さて、どうでしょうか??

それについてご説明するためにここで、

マリンバでクラシック曲を弾く場合と、
ジャズでヴィブラフォンを弾く場合とで、
決定的な違いについて考える必要があります。


言ってみたら、
クラシックとジャズの違い。




それは?


楽曲の展開が、予め分かっているかどうか


です。


クラシック曲は、
作曲家によりその曲のストーリーが
すでに入念に書き上げられています。

それを、どう表現するか、が
演奏者の腕の見せ所ですね。


その表現の一助として、
マレットの使い分けをしているかと思います。


ジャズの場合、
ジャズはある程度の決まったフォーマットはあれど、

即興の音楽

です。

…と、いきなりメロディのない楽譜が出てきましたが💦


これはとあるジャズスタンダードの、
コード進行だけを書いた楽譜です。

もちろん普段は、ちゃんとメロディが書かれた楽譜を使いますが、

基本的にジャズミュージシャンは、
こういったコード譜を読みながら即興で演奏しています。

楽譜の長さ、短いですねぇ😅
たった32小節しか書かれていません。


こうした、たった1ページの楽譜で、
ジャズミュージシャンは5分10分と即興で演奏しちゃいます。


そしてその5~10分の間の展開がどうなるか
演奏している当人たちも
音を出してみないとわからないのです。


もしかしたら、
穏やかで落ち着いた感じの展開になるかもしれないし、
アグレッシブでパワフルな展開がおとずれるかもしれない。

なので、

どんな展開になっても良いように

どんな展開にも対応できるマレット


を使っているのが、
ジャズのヴィブラフォン奏者達かな、と思います。


本トピックの

ジャズヴィブラフォン奏者は、
クラシック曲を弾く時のように
たくさんの種類のマレットの使い分けは、しない

というのは、

自分が音色のコントロールをしやすいマレットをメインとして、

あらゆる即興の展開に対応できるものを選ぶので、


ヴィブラフォン用のマレットとして
ありとあらゆる種類を用意する必要はない


ということでした^^


マレットも安いものではないですもんね〜。

少数精鋭でいきましょう!(笑)


マレットの使い分け方は、プレーヤーによっても違う


というわけで、
私は、
こういったポイントを考慮した上で、

○コントロールによって幅広い音色が出せる
○かつ、即興で展開した幅広い内容にも対応できる

というスペックを持ちつつ、

○柄の長さによる和音の弾きやすさ
○2本、4本での弾きやすさ

を考えた結果、
前々回の記事↓冒頭でも紹介した3種類のマレットを
メインとして使っています。

私の場合、2本持ちで弾くこともあったり、
4本持ちで弾くこともあったりというスタイルなので、

こういったマレット選択の流れになっていますが、

例えばゲイリーバートンスタイルの場合、

常にどんな時でも4本持ちで、
というプレーヤーももちろんいます。


大事なことは、それぞれに

独自の個性、自分の音色があるか

ということかなと思います。


こうでなきゃ!と思わずに、

是非自分に合うスタイル、
自分の音が出せるマレット

を見つけてみて下さい^^


またヴァイビストのライブを観る機会がある方は、
マレットの使い分けどうしてるのかな?と
観察してみるのも面白いですよ〜。

音色の違いなども耳を傾けて、楽しんでくださいね!


以上、私が普段使ってるマレットについてのお話でした😊



ここまでお読みくださり、ありがとうございました!

こちらのnoteでは、ジャズヴィブラフォンに関わる様々な事を、私、ジャズヴィブラフォン奏者の山本玲子の経験と視点で書いていく予定です。

まだまだ色んな可能性のある楽器ヴィブラフォン。

私も知らないことが沢山あると思いますので、
皆さんと情報を共有出来たら嬉しいです。

何かヴィブラフォンについての疑問点や、
こんな情報あるよ!というのがありましたら、
お気軽にコメント下さい♪

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山本玲子/Vibist, Composer

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