開催レポート14「夢が思いつかないのでしばらく流されて生きてみた」
こんにちは。れいこう麗澤会では1月16日〜20日にかけ、オンラインキャリアトークという無料のキャリアイベントを実施しています。今回は1月19日(火)に実施した「夢が思いつかないのでしばらく流されて生きてみた」の開催レポートをお送りします。なおこのレポートは大学生サポーターの<オダアキコ>さんが執筆してくれました!
講師紹介
臼井 志織さん
八千代松陰高等学校IGSコース卒業。
東京都立大学都市環境学部都市政策科学科 饗庭研究室(都市計画)・学部3年。高校時代鎌倉市の観光まちづくり政策を調べたことから「まちづくり」に関心を持ち、都市政策科学科に進学。専攻は都市計画。
ロシア研究会代表、都内でゲストハウスの立ち上げ、「食」の魅力を伝える活動、エストニアの森の中で林業ボランティア、旅など興味の向くまま流れて生きています。旅先は日本40都府県、ロシア横断、中欧、台湾、中国国内14都市など。
話の内容
“「将来の夢」は何ですか?”
これは自分が一番聞かれたくなかったこと。
何かが決まっていたわけではなかった。
とりあえず、なにか見つかるまで、気ままに流れて生きてみることに。
①私の悩みの種「将来の夢」
なぜ自分には将来の夢がないのか
(1)使命感に駆られる出来事や、大好きで没頭できることに出会えていないだけ?
(2)20歳くらいまでの日常生活で見える限られた仕事の中にピンときたものが無いだけ?
⇒悩んでいても仕方ないので、とりあえず色々経験してみようと思った。
そこから流れて生きることにした。
②流れて生きること
基本方針
(1)人に誘われたらとりあえずついていく
(2)興味の向くことはとりあえず始めてみる
(3)興味を失ったことからは、静かにフェードアウト
[とんでもないところまで流れ着いてしまったお話]
<1>中国語を続けるつもりが気づいたらシベリア鉄道でロシア横断
中学サークルに入会すると、ロシア研究会に勧誘された。
1回だけと思っていたら、いつのまにか代表になった。
実際に、2年生の時にビザ発給をしてもらい、ロシア横断をした。
⇒「暇」なのでロシアへだって行けてしまう!
<2>お試し1回だけのつもりだった「一人旅」で旅にハマる
「旅」は、気の向くままに流れる生き方にピッタリだった。
初の一人旅は秩父だった。
他人の目標にお供する旅に行ったことも。
初の一人海外は、エストニアの森の中で林業ボランティア。
語学は好きではなかったので、ボランティアが良いと思った。行くのならば、あまり行く人がいない所が良いと考え、見つけたのがこのボランティアだった。
翌年2度目のエストニア・タリンに。出発をウラジオストックにし、国境を超えて旅をした。
チェコやハンガリー、台湾にも行った。
⇒暇なら旅も悪くない!
<3>食わず嫌い・少食・偏食・人見知りが食の世界に流れ着く
紆余曲折有り、初バイトは飲食店に。流れに流れて7,8店舗くらいで働いた。
徐々に少食偏食が治るようになった。
飲食店では、接客だけではなく、様々なことを経験させてもらった。
山口県周防大島のジャム屋さんにて、3週間働いたこともあった。そこでも様々な経験をさせてもらえた。
また、千葉県の神崎町にて、ブルーベリー畑を開墾したこともあった。
他にも、ジビエの食べ比べや、チョウザメの肉を食べたり、ANTCICADA(昆虫食やジビエのレストラン)にも行ったりした。
⇒基本「食べているだけ」!なのに、こんなにも広がることが不思議。
③流れて生きてみて
目標や夢一直線だったら、今まで経験したことに、出会えていなかった。
沢山の経験を積むことで、どんどん興味が増えていった。そして、興味を持つことでさらに経験をさせてもらえた。
小さい頃から将来の夢を追い求めることだけが全てでは無いと思う。
[流れて生きてみて]
(1)どんな経験にも意味はあると感じる。
(2)どんな出会いが何に繋がるかわからない。
(3)真っ直ぐ突き進む友達に「あなたといると見える世界が広がる」と言われるようになった。
④伝えたいこと
(1)将来を気にしすぎて悩んだりしすぎなくても、大丈夫!
⇒見る先を絞っていない分、広く見られて色んなことに出会える。
(2)とりあえず誘いに乗ったり、外に出て人に出会ったりすると、見えてくるものもある!
(3)特にやる気が出なければ、飽きるまで寝るとかひたすらゲームするとか、部屋の掃除から始めても良い。
ただ、無理はしない!! では、最初のきっかけは?
⑤オススメの「興味あることの探し方」
(1)紙に、好きなこと/気になること/興味があることを書き出す。
(2)少しでも心が動いたものを記録して、あとから見返す。
写真とか、文章とか、絵とか、模型など
(3)何かを経験したらどこかでアウトプットしておく
SNS、日記、絵、ブログなど
こんな質問が出ました
Q:大学の講義などとの両立はどうしていたか?両親は反対しなかった?
A:高校と違って、それほど課題が出ないので、そこまで難しくなかった。
母が一人旅をしていたため、反対されることはなかった。
父は心配性なので、事後報告をしていた…笑
感想・まとめ
今やりたいことが特に無い、中学・高校生に聞いてほしいと感じた講演でした。
臼井さんもおっしゃっていましたが、将来の夢を追うことが全てではないと思います。将来の夢が今見つかっていなくても、それを探したりそこにつなげたりするために、何か行動する。その行動で得た様々な経験が、将来いつか繋がるのではないかと、私は思います。
大学生生活を数年過ごしましたが、私自身、臼井さんのように沢山経験をすればよかったなと感じました。これから大学生になる、中学・高校生には、ぜひ貴重な時間を無駄にせず、よりたくさんのことを経験してほしいと思います。
素晴らしいお話を、ありがとうございました!