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子どもの居場所ヒーロー研究室に、ゴッホの「星月夜」とダビンチの「最後の晩餐」の大きなパネルが壁に掛かっています。最後の晩餐は、イエスの額から放射状に線が入っています。「なぜ線が引いてあるのか?」
と、子ども達から時々質問があります。
「この線は、遠近法を表している。」から説明。
真ん中の人は誰か?(イエスを知らない子が多い)
この絵には何人いるか?クイズのように導入します。
ある時ゴッホの絵を見て、
「この絵は上手なん?」と聞く子がいました。
私は、一瞬言葉に詰まり、「そうやねぇ。あなたの上手な絵ってどんな絵?写真みたいな絵?」
…無言。
「…ねぇ、この絵って、独特と思わない?」
「そうやなぁ」
「この人の違う絵を見てもきっと解かると思うよ。」
で終わりました。
後で、ゴッホの全集を見せればよかった。と後悔しました。
子どもたちの色々な反応が面白く、
「名画のパネルをいっぱい持って小学校を回ろう!」
と、思いついたのが移動美術館。
 



 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

ゴッホの作品を見て、「この絵って上手なん?」という問いかけから始まったもう一つの企画。
「上手な絵とは?」を子どもたちと一緒に考えたいと思い、ピカソの「ハンカチを持って泣く女」を模写するイベントをします。
ずっとずっと昔、「あんな変な絵を描く人の絵を見ておこうか。」と、偉そうなことを言い、友達3人でピカソのゲルニカ展を見に、京都美術館へ行きました。帰りは、無言で高い作品集を買って帰りました。偉そうなことを言ったお詫びの気持ちだったのでしょう。
「ハンカチを持って泣く女」は、ゲルニカの中の習作の様ですが、泣く女の習作群を見ると、ピカソの努力や考えがよく分かります。同じモチーフが、何枚も何枚も変化していくのです。
この絵の成り立ちを子どもたちに見せたい!
しかしこの企画、「あんな変な絵を模写する?」って、思うだろうなぁ。人数が集まるかどうか心配。

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