ベーシックインカムの２つの課題

どうもreiichiです。

ところで、ベーシックインカムと言うものをご存知でしょうか？

ベーシックインカムとは政府が無条件で生活に最低限必要なお金を

全ての国民に給付するというシステムです。

すごく良さそうなシステムですよね。

生活に必要最低限のお金が全国民に給付されれば貧困問題も解決しそうだし、

無条件でお金が手に入るので生活に余裕ができる人も増えるでしょう。

生活に余裕ができれば栄養のある食事が取れたりできますし、本を買って知識を増やしてみることもできます。

もしくは、給料がとても酷く、しかし働かないとお金を得ることができないという状況を無くすこともできます。

ベーシックインカムはこのように、とても素晴らしそうなシステムです。

しかし、無条件でのお金の給付という聞こえのいい言葉の裏には、我々がこれから考えていくべき課題があります。

今回はそれについて述べていきます。

社会保障が削減される

ベーシックインカムの議論においてはこのような議論があります。

「社会保障を削減、全廃する。」

つまり、生活に必要最低限のお金が給付されるついでに年金や生活保護などが全て廃止されてしまうのです。

病気にかかった？失業した？歳をとって介護が必要？

ベーシックインカムでお金を給付しているんだから自分でなんとかしなさい。

すべて自己責任。

このように、新自由主義に基づいたベーシックインカムを導入すると、

怪我を負ったとしても、重たい病気にかかったとしても、失業しても、障がいを抱えていても、介護が必要になっても、社会保障がなくなったのでベーシックインカムで給付されているお金でなんとかしなければいけない社会となり、たとえベーシックインカムだけでは賄えないとしてもそれは自己責任であり、政府は助けてくれないという厳しい社会になります。

誰に給付するか

ベーシックインカムは人に余裕を与えるシステムですが、

そのお金を誰に給付するかも考えなくてはなりません。

「日本人のみ」とすると、日本に住んでいる外国人には給付されないという差別的な問題がおきます。

「日本国籍を持っている人のみ」とすると、まず日本は二重国籍が認められていませんのでたとえ労働などで日本経済に貢献していても日本の国籍を持っていない外国人であれば給付されないという不公平が生じます。

「日本に住んでいる人全員」とすると、移民がお金の給付を目当てに殺到します。そうすると日本は移民国家になってしまいます。

まとめ

ベーシックインカムはとても素晴らしい考えです。

生活に必要最低限のお金を給付することで人々に多くの余裕を与え、

多くの人が幸せになります。

ベーシックインカムの良い面だけを見ているとこのように感じますが、

しかしもちろん懸念されるものもあります。

新自由主義的な発想に基づいてベーシックインカムが導入されると社会保障が廃止され、自己責任の国になってしまいます。

そして、ベーシックインカムを誰に渡すかも考えなければいけません。

その基準を考えないと、下手をすると日本は移民国家となります。

ベーシックインカム導入の議論をする際には、このような課題も考えなくてはならないのです。