コーゴ・レート
致命的 私、ホントはまだ心の一番奥の所では──のことが忘れられないのかも知れない。だから一目惚れもしないし不用意に恋ができない。あの人かわいいなって、友達に言うけど早く誰かに恋したいだけなんだ。だって、どうしてあんなにも愛おしんだ相手が居て、それで、たまたま見かけただけの赤の他人に簡単に恋が出来るんだって思う。 きっとその赤の他人とも仲良くなればこの感情も変わるのだろうけど、──は本当に人生で一番好きになれた、つまり、私はその赤の他人に対して完璧に誠実な対応が出来る自信
君という他人に詩を書いてみる不在の乙女は彼氏がいるよ しくじった、惚れちまったなその時は既に手のひら、アバンチュールさ 「古代失恋はいつも初夏だった気がする」そういうキスをする初夏 凪いでいる夏の虚構と見つめ合う君は淡水混じり気のない 気付こうよ失くせるうちに大切さ愛しさそれも世界でひとつ あの薔薇は私が水をあげたんだ この世に二つとない薔薇なんだ 失くせるうちに愛を 失くしたあとには弔いを サヨナラ/想って お前もう天国行けないんだから俺に殺されること噛み締め
うおおおおお 庭はまだ月の雫で満ちている、朝は早いから。独白は憚られ、淡々とした面持ちで支度する。 静かになったその部屋──静謐よりももっともっと恐ろしく悲しくまた切ない華のない部屋──には窓際の机に花瓶が置いてある。飾り気の感じられない飾られた部屋だ。以前はそこに沢山、それこそ毎週々々生ける人間が居た。 今は? 居ない。 今あるのは、花瓶の縁に積もるホコリのみだけれど、きっと持ったら全体的にザラザラした指触りだと思う。 どれくらい経つのだろうか、その花瓶が本来
明るい光の中でボートを漕ぐ人を描いていた貴女と黄ばんだような色の向日葵を描いていた私。いちごミルクを友に買いに行かせたのは、二人だけで向き合いたかったから。 貴女は私を愛していて(冬)。 私は貴女を愛していて(夏)。 僕らは愛し愛されていたはずなのに、注がれた愛の行方は今もまだ知らない。世界のどこかで奔流に飲まれているかも知れない。だから、戻って来るかも知れない。 どうにも脈拍が落ち着いてしまう。 どうしたって脈が貴女に落ち、着く。 いやあ、きっと、何かの間違
夏が始まる。 さんざめく天泣は終わりを告げて、はた、新しい生活がその夏にはある気がする。低迷しきっていた彼の精神はすっかり元に戻っているように見える。彼は誰かと恋する時、ああ異常なまでに疑懼してしまうだろう。そういった点で彼はまた一つ変わり果ててしまった。成長と呼ぶのはきっと強がりだろう。あのような出来事を受けたら誰だってそうなる。私だってそうなる。 土台あれはアバンチュールが過ぎていた。 昨夏、燦然と現れたその人は波のように寄せては返していた。海の波は、冷たくて、け
幕間劇? 空虚なキッチンに花瓶が置かれた いつまでも咲いて欲しいから 丁重に扱っている のに、花瓶は割れた あ! シフト一緒だ って、そう思ってからは 毎日、毎日シフト表を見てしまう 「居なくならないで」 米国へ行く人が居る フライトってどんな感覚なんだろう アメリカってどんな匂いなんだろう もう会えないとかだったら良かったのに 『つめたいよるに』を読了し ネギを刻んだ 不器用ながらも細かく それで生きていける気がする もう帰って来ないから 引き出しにしまっておく
ずっと幸せでした。今日までずっと、本当に楽しくて嬉しくてあなたを知った日から幸せでした。 まさか自分が泣くとは思っていなかった。だって、もう次の恋が始まろうとしているから。 それに彼女は、時々大きな嘘をつく。実際嘘をつかれていた。だから、電話するってなった時、泣くなんて思いもしなかった。却って腐す気持でいた。 話題が私たちのことになり、夢が叶いそう〜とか、夜職はやめて! とか話しているうちになんだか異常なほど切なくなって、泣けてしまった。ずっとずっと好きだったから。
ノロイアルイハマジナイ 花束は今日も電車に忘れて来たよ幾度目の失恋だろね 春が来てその次来たら知り合って一年経つのにまるで一ヶ月 恋してた。ウソ、恋してる ありのまま 今起こったこと Fall in Love 命からがら逃げてきて 振り返ればまた死ぬのかな 前みたいに 薫る風 消えてしまえど 香る風 釣られて泥む 逍遥日和 相合傘。滴のついた左肩 払ってくれた小さな手を、 よくハモる 汚いものを見た時に「「死んでしまえ!!!」」って。これはない。 牡蠣食えば鐘
私のこと 性 別:🚹 生年月日:2004年、夏生まれ 現在は大学生です。 アイコンは先日撮ったプリクラです。 好き、嫌い 好きなもの:オムライス、本(小説、詩歌など)、indigo la Endを筆頭とした川谷絵音バンド(造詣浅め)、お金、スプラトゥーン 好きなこと:ゲーム(スプラトゥーンのみ)、読書、音楽鑑賞、カラオケ、散歩 嫌いなもの:魚介類、お金、親、人混み 嫌いなこと:浪費、必要以上の食事、早起き 恋愛 私を知る上では必須だと思います。が、ここで
藍微塵 私はあの人を愛している。 友人らにこの鼬のような恋路を語れば、「気が触れている」「やめた方がいい」なんて言ってくる。彼らは客観的な見解を述べており、そしてそれは恐らく、正解か不正解で言えば正解なのだろう。 正直に申し上げれば、私だって、わかっている、わかっているさ。これ以上は駄目なんだって。引き際は疾うに過ぎているって。 でも違う。全く違う。私の主観はそう言う。そんなものは私の中では何の意味も持たない。正解だけが全てではない。大切なのは、いかに包容するかだ。
全肯定すれば鬱、だって ねえ、君。なんだか僕、すごく不思議な心持ちなんです。もう一生会うことなんてないのかなって、そう思って自殺したい夜もありました。親友のおかげで、今度会うことになってからワクワクして寝付けなくなりました。それで、今日(2024年3月24日)の夜、唐突に君からメッセージがきて……とてもとてもびっくりしました。どことなくそんなことはないって感じていたからかも知れません。 会ったらどんなことを話そうかなって思っていたけれど、今は、進行形で綴る君への言葉を模
盲目的な百年の恋 出会ったあの日は、7月27日でした。初めて連絡を取ったのは7月19日でした。次に会ったのは8月10日でした。本当はその日に初めて会う予定でしたが、あなたのファインプレーでそれより前に会うことになりましたね。 しかしそのあと音信不通になりました。 それがいつだったのか、何がきっかけだったのか覚えていないのですが、連絡する程度の仲になりました(きっと親友の取り計らいでしょう)。 9月21日、確か深夜だったような気がします。あなたからLINEスタンプがプ
Ⅰ 曩時、まだ沛然と陽射しが降り頻り道行く人もみな淋漓として汗を滴らせ、夏という季節が常永久に続くと錯覚してしまう日々のことだった。その錯覚に胡乱はなく、またそれを否定するにも胡乱はなかった。 悪丁寧を嫌ってか、懶惰に身を任せてか、恭謹を欠いてか、分からないがMは定刻を過ぎても連絡も寄越さず現れなかった。苛烈な溽暑の午下、私は天使が通らない駅の側の本屋の隣の階段の下の方で瞑眩により澌尽していた。 暫く経ち、着いた、と連絡があった。私は彼女が私と会うことに吝かであると推
盛大に弔おう、と、心の中で確かに思った。友の失恋は“私達”が弔わなければならないから。それがどんなに不足だとしても。 いつまでも仲良く居てくれてありがとうございます。私達の出会いは、全く不明瞭でいつからこんなに仲良くなったのかさっぱり分かりませんが、こうして今も交流がある友人は私としては数少ないので、大切に思っています。 昨晩の出来事には私も心を痛めました。それなのに、あなたの失恋やその傷心に対して、私がほとんど何もしてやれないことは、とても辛く思います。あなたは凄く素敵
潤った愛す声で、夢から覚めたら恋をして 目の前にあるのは白い天井に白い壁、小さな電気ストーブが小で点いている。最後に話したのは一月くらいだった。電気ストーブを点けるのを忘れていたと、言っていた。私の部屋は毎年、電気ストーブで温められている。枕と小さめの毛布をベッドの頭側に寄せて背もたれを作り、足を伸ばして本を読む。直ぐ右にある卓袱台にはいくつかの本とCDレコーダーがある。 CDレコーダーは何年も前のものではあるが音質は十分だと思われる。それ以外のものを知らないので他に何
クレナイ 想い出をくれた貴女のせいでした 暮れない恋が始まったのは いつだってサンクコストに生きているだから引き際見紛うなって 紅に色付く空はこれからの俺ら二人を照らす色じゃない 歴史的瞬間でしたワタクシが恋に落ちるの千年振りで 過剰なルッキズムのなか生きる私たちを抱き締めたい、撫でたい 恋をした 八月、某、月明かり 梅雨に戻った様に降る雨 溢れ出た恋の心に見返りはいらないけれど捨てはしないで 底無しの沼に浸かってじゅくじゅくの愛に溺れて火傷しちゃった 一、