いま、

８月末にドームを退社して１ヶ月半、所属先を探したりスポンサーを探しながら並行して自分のやりたいことをやっていく中で、実業団の頃の５年間を合わせ比べても全く足りないくらい新たな出会いがあった。

様々な分野の人たちが私に興味を持ってくれて一緒に出来ることを提案してくれたり私のために動いてくれたり素直にすごく嬉しい。

一方で学生時代からずっと指示待ち人間だった私は自分の思いを上手く言葉に出来ない弱点を知る。自分の意見を言うと指導者に反するとされ言わなくなりいつの間にか言えなくなっていた。

社会に出るとものすごく困るし今まで感じた事のない自分のちっぽけさを思い知る。自分ひとりでは何もできないんだなーと日々痛感。

２年前に行ったケニアと今同じ気持ち。あの時も毎日湿ったシーツやタオル、ご飯には虫が入っていたりお湯が出ない時があればお湯が出ても茶色く濁っていた。トレーニングに出れば先頭からスタートしているのに気づけば後方、国際大会に出た事のない無名の女の子にボコボコ抜かれ‥そんな環境に当初何も対応出来ずただただ病んでいく日々。

ケニアへ行って１週間でヘルペスが出来ニキビで肌荒れ全開。ホテルの女の子に「どうしたの？肌すごい」と言われ、「ストレスだよハハハ」といったら、馬鹿にした顔で「ハハハありえない」と言った。

私からしたら一切娯楽のない毎日何回も洗濯物を手洗いして過ごす日々にしか見えなかったが彼女達はそこで生まれ育ち十分に自然を楽しんでいた。

あの時は自分がいかにちっぽけで恵まれた環境に置かれないと何もできないかを思い知ったが今も1人では結局何もできない。でもケニアと違う所はありがたい事に頼りになる人が沢山周りにいる事だ。

自分ひとりでは何もできないし自分がこうしたい、ああしたいもろくに言えず未熟者だが私をフォローしてくれている2万人の人や身の回りで助けてくれる素敵な人たちに今は十分にお世話になりいつか恩返ししたい。自身も成長しアスリートがこういう大人にならぬようアスリートの心の中、本心を吐き出せる空間を作って行きたいと心の底から思う。