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令和ロマンという芸人

私が去年のM-1を見てから沼落ちした芸人、令和ロマン。YouTubeに上がっているネタ、動画を端から端まで履修し、暇さえあればSpotifyで令和ロマンのラジオを聞くといった生活をしている私が、令和ロマン関連のメディアを漁りまくった結果思ったことを分析させていただく。(敬省略)

令和ロマンの特徴を分析したい!

くるまの語彙力

 私はくるまの言葉選びに無性に惹かれる。例を示すと、2022年のネタ『トイストーリー』(漫才「トイストーリー」【令和ロマン】 (youtube.com))の1分15秒あたりの掛け合い。
くるま「おもちゃは子供の前ではおもちゃのフリしてる。それは、もう、辟易です」
ケムリ「辟易?いやいやになる、みたいな、いやいやになっちゃうみたいな?」
ボケで辟易などという言葉、誰も使わんよ、、、大学受験の参考書でしか載ってるの見たことないんよ、、、
 最近出演していた『酒のツマミになる話』では、クレジットカードの話題となり、くるまとその他出演者のある掛け合いが印象的だった。くるまがクレジットカードに詳しいのでなんのカードを作ればお得かを説明している場面。
くるま「困ったら楽天カードで大丈夫です。審査も割と通りますし、1%必ず還元されるので」
千鳥ノブ「何1%還元って?」
くるま「1%ポイントになるんですけどそのまま楽天市場のお買い物に使えるので、それ使っていただければ大丈夫です。」
他出演者「すごい、カード会社の人みたい笑」「楽天側のしゃべり方しとんな」
くるま「でも私は楽天経済圏の人間ではないのでー
千鳥大悟「なんやそれ」
ノブ「その言葉何?笑」
大悟「バラエティーで聞くには漢字が多いかな
くるま「楽天、Amazon、Yahooってあって、そのYahoo経済圏では、、、、」
他出演者「Yahoo経済圏?」「Yahoo経済圏って笑」
ケムリ「どこにあんだよそれは
このやり取りでは、くるまはボケとして楽天経済圏という言葉を使ったは使ったが、正直そんな楽天経済圏という言葉自体にツッコミが入るなんて思ってなかったような素振りをしてた。大悟の「バラエティーで聞くには漢字が多いかな」というのが、本当にくるまの語彙抽出の傾向を言い当てているなと思ったし、ここでケムリが「どこにあんだよそれは」というツッコミが「え何そのツッコミ、オモローーーー!!!」てなった。○○経済圏という単語とあまりにも初対面すぎる大衆視聴者と全然○○経済圏という単語と友達の令和ロマンくん。内輪ノリと言うのか、令和ロマンの二人だけのノリと言うのか。二人だけ若干違う次元でお話してて面白かった。
 M‐1分析の記事(令和ロマン髙比良くるまの漫才過剰考察|第5回 - コレカラ (korekara.news))はくるまの語彙のオンパレード。慣用句とか比喩表現とか含め、普通に勉強になる読み物だった。日本の高校は今すぐこの記事を指導要領に入れて現代文の授業でこの記事を取り扱え。

くるまの表現力

 くるま、モノマネがうますぎる。コント漫才でモノマネやってるとき、全モノマネの平均点80点くらいでビビった。声から発せる音が無数すぎるし、挙動とか顔とかの声じゃない部分の解像度も高いから異常なまでにモノマネが上手い。
 去年のM-1のファイナルラウンドでの1シーン。(令和ロマン【決勝ネタ】<最終決戦> M-1グランプリ2023 - YouTube)の1分34秒から2分12秒まで。「単純作業ばっかでつまんねえな」のボケのフリ。あの手の動きと口から出る音、凄くないか???くるまの前にでかいメカメカしい機械が見えたよ私は。パントマイムとかビートボックスとかやらせたら絶対上手いだろとか勝手に考えてた。今気づいたけど、このボケのフリに30秒近く使ってたんだ。モノマネクオリティが高いから単純にそっち見いちゃって体感時間10秒だった。あと2分22秒あたりの社長が入ってくるところ。ドアを開ける音がとてもリアル。開く戸ではなく引き戸で、建付けが悪くなった工場感が凄い。芸が細かいよくるまさん、、、
 2018年のネタ『戦国』(【令和ロマン】漫才「戦国」【若武者】 (youtube.com))。これはもうくるまのキャラクター使い分け祭り。一人モノマネグランプリしとる。明らかに戦国漫画の魂が憑依している。くるまにしかできないぜあれ、、、
 Spotifyで配信されている聴漫才(https://open.spotify.com/episode/7MNIsfPGzMbrxwdUUvznQZ?si=87cb53ca92f34e5a)とかは高比良くるまの声の使い分けが見事すぎて何回聞き直したか分からん。この世の人間で1番YouTubeのSE上手いよ。
 他にも有名なネタ『ちびまる子ちゃん』『エヴァンゲリオン』『ドラえもん』『恋愛リアリティーショー』、アニメのキャラクターも現実世界にいる人も全部モノマネ上手い。くるまって人間観察能力えぐそう。

ケムリのツッコミ

 ケムリのツッコミ、突いて欲しいところもしくはその1個上を突っ込んでくれるからとても見てて気持ちいい。それこそさっき言った『酒のツマミになる話』のツッコミは良かったな~。
 100ボケ100ツッコミの動画(【若手実力派登場】令和ロマンがテンポよく進めるも、男子校出身のくるまが美女を前に調子を崩す!?「令和ロマン 100ボケ100ツッコミチャレンジ」 (youtube.com))はケムリのボケの理解速度とワードセンスの両輪を兼ね備えたツッコミを沢山見れるコンテンツでめちゃくちゃ見た。なんならボケじゃない発言にさえツッコミしててツッコミセンサーがびんびんや!と思ったし、そのツッコミも的を射てるから「確かに、、、」っていう思っちゃう。ツッコミに感じる感情が「面白さ」+「納得」なのが凄い。あとコメント欄で言われてて確かにってなったのは「ツッコミって、ボケに対してそれがなんのボケなのか分からなきゃいけないし、それの補足情報をかぶせて更にツッコミしなきゃいけないから、ボケよりツッコミの方が知識量ないといけない」ということなんだけど、それがケムリは見事。令和ロマンって語彙+知識オタクよな~。(個人の意見です)

ケムリの不思議なポジション

 なんかケムリってツッコミなんだけどツッコミ過ぎないというか全然ボケもやるのがいい。根底にあるふざけたいという気持ちが溢れ出てる。
「旅館」(【M-1 3回戦】漫才「旅館」【フル】 (youtube.com))の旅館に入るシーンとか「恋愛リアリティーショー」(【ベストワン】漫才「恋愛リアリティショー」【令和ロマン】 (youtube.com))のオープニングとか、で普通は「なんでだよ」とか「大袈裟すぎだろ」とかのツッコミが王道だと思うんだけど、ここで「すっごぉ」「あっつぅ」っていうツッコミじゃなくて感想言ってるのがめちゃくちゃおもしろくないか。またそれがしっくりきてるのがすごい。ツッコミじゃないのに物足りなさを感じさせないのがすごい。感嘆スタイルはケムリにしかできない。あと温厚そうな見た目でツッコミやってくれるのありがたい。

仲良し

 相手のこと好きだからツッコミにとげがありすぎないのが見てて苦しくない。怒りが積もって積もって大爆発して笑いになるスタイルが悪いと言いたいわけでは決してないが、怒るという行為自体が嫌いな私には令和ロマンみたいなスタイルが好みだ。ナイツのスタイルもこんな感じ。怒り狂ったツッコミ見るとそんな怒りすぎないで汗って思っちゃう。笑いながらつっこんでくれるの大歓迎。仲いいのが一番や

見た目

 くるまは直線的で寒色、ケムリは曲線的で暖色なのがバランス良い。くるまは顔ファン論争あるくらいハマる人にはハマる沼お顔系統に対し、ケムリは赤ちゃん真ん丸愛されフェイスなのも対になってる。このバランスいいよな~~~~


くるまがちょい長髪なのもいい。てかケムのシルエットかわいい。このM-1ビジュ好きすぎます自分。このスーツの色が明度低めなのも推したいポイント。なんか令和ロマン、視覚や聴覚がめちゃくちゃ落ち着くのよ。

分析してみて

 やっぱ令和ロマン好きだーーーーーーー。あと僕らの別荘とかサーヤ特番見て、令和ロマンの周りの人も面白い。令和ロマン、なかなかの沼である、、、。


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