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旅行記:2023年8月、岐阜。出会うこと、思い出すこと。

小旅行の終わりを迎える時、決まって、その旅の意味合いが突如として目の前に降り立ってきて、「この場所に来るべくして来たのだぁ」という安堵感と幸福感に包まれる。

唐突に決まった今回の岐阜旅もまた、いまの自分にとって必要なことを教えてくれた。

長良川の川沿いから

まるで「生きていること」を再確認するような旅。2人の案内人に導かれて、こころを開いて、ただその空間に身を浸し、対話に潜っていく。

水面に影が架かっているといつも撮りたくなっちゃう

初めて訪れた岐阜という場所は、なんとも文化的で、美意識がそこかしこに張り巡らされていて、自然と自分の感性も刺激されるような場所でした。

岐阜市の中心にある「メディアコスモス」は、図書館の概念を拡張して「人と人、情報を繋げる場所」として再定義された場所。

丸みのある輪郭に縁取られた空間は、おのずとこころをほぐし、人や情報と「つながること」を促しているかのようでした。

いい空間は、いい出会いを生むよね。

2日目は郡上に。ずっと行きたかった場所。

事務局として関わっている、地域を旅する大学「さとのば大学」の連携地域でもある。

……川と水と人間の暮らしが心地よく調和している場所でした。

ずっと歩いていたいと思える。人間の表情がつぶさに感じられる密度。それでいて、爽やかに町中に水が根付いているから、暑苦しさを感じさせない。

昔からあるものを、大切に残してきたことが、すごく伝わってくる。それは「観光地だから」残しているのではない、のだと。

ここに住む人たちは、どんな暮らしをしているのだろう。どんなこころを持っているのだろう。他の季節では、この町はどんな表情を見せるのだろうか。

今回、お会いしたかったけれど時間の都合でお声がけできなかった人が何人もいたので、また行きます、岐阜。

2人の案内人にも感謝を。

ひとりは、日常に凝り固められた自分のこころを、いとも簡単に、柔らかく朗らかにほぐして、好奇心を思い出させてくれました。

もうひとりは、現実に向き合っていく強さと、本質を見つめるしたたかさを教えてくれました。そして、自分はいまの方向に走って間違いないのだと、もうひと踏ん張りで光が差し込んでくるのだと信じる勇気を分けてくれました。

旅に出ることは、自分から抜け出ること。世界に飛び出していく勇気を与えてくれる時間だなぁと、再確認しました。

出会うことと、思い出すこと。その2つを脇に抱えて、日常の波へと戻っていきます。……

次はどこに行こうかな。

2023.08.05〜06

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