祈りの中で

 今できることをしたい。

 心の学びのグループの呼びかけで、zoomでの瞑想会に参加しました。自分の呼吸にゆっくりと合わせながら、私たちが生かされているこの大いなる地球、大地としっかりと繋がりながら、自分のハートを少しずつ開いていきました。いつもより、ゆったりとした呼吸に自分を合わせながら静かに静かに心地よさの中に入っていきました。

 私が見たビジョンは、海の底でした。ダイビングをしていたので、海の中の心地よさは格別なことを体験しています。海の底で、結跏趺坐をしてゆっくりと呼吸している私がいました。私の呼吸の泡なのか、大地から湧き出る泡なのかわからなかったけれど、小さな泡がプクプクと下から上へと上がっていきます。それはゆっくり、そしてたくさんの泡が私の周りをたくさん上がっていきました。

 ご存知のように、その泡は最初はとても小さいのだけれど、上へ上がっていくにつれ、少しずつ大きくなっていきます。だんだん大きな空気の丸い泡に膨らんでいきます。それはとても美しく、いつまでも眺めていたい光景でした。深い深い瞑想状態になっていきました。

 そこで、今この感染で苦しんでいる人、亡くなってしまった人、医療従事者で現場で一生懸命に働いてくださっている人、先が見えなくて不安になっている人、生きるために対応に追われている人のために祈りました。
 地球上で今世界中で今までになかった恐れの中にいて為す術もなくどうしようもないのだけれど、私たちは繋がっていて、きっとこの思いは何かしら届くと願って、「いつかきっと。ありがとうございます。ご苦労様です、良き方向になりますように。生命が癒されますように。」色々な思いを込めて祈りました。

 祈り終わった後、ビジョンで見た地底からの泡は私の体の中を通り抜けたように、身体中がたくさんのサイダーのような泡が下から上へと通って行ったかのように何かしら満たされ、そしてすっきりとした感じがしていました。温かで穏やかな安定した喜びのような感覚にも満たされていました。

 祈りというと宗教のような感覚を覚えてしまう人もいるかも知れませんが、日本人は、食べる前に「いただきます」(食べ物をいただかせていただきます)と祈り手を合わせる習慣があります。頭を下げる習慣もあります。自分の気持ちを相手に伝える時に祈るような気持ちで形にしていると聞いたことがあります。ご先祖様の前でも両手を合わせて祈ります。もちろん初詣などへ行くと手を合わせています。

 祈りは特別なことではなくて、日本人にとって生活の一部だったのだと思うのです。型から入るのが好きな日本人ですが、今は型はどんなふうでもいいと思うのです。私たちの血の中に眠る祈りの力を目覚めさせて、今自分ができる小さなこと「祈ること」がたくさんの人の心に届いて、とても大きな力になっていくと思うのです。それは巡り巡って自分自身に戻って来るものでもあるのです。自分だけのことばかりではなく、1日のほんの少しの時間に「祈る気持ち、純粋な気持ちを込める」そんな習慣があると素敵だと思うのです。

 私は、好きな蝋燭があって、その蝋燭が燃え尽きるまでのほんの10分ぐらいを揺らめくキャンドルの光の中で朝と夕に祈りの時間を持つようにしています。忙し過ぎて無理!・・と思えるような日もキャンドルに火を灯すだけでも・・・とここ何年かおかげさまで毎日続けられています。
 朝は今ここにいる生かされている自分に感謝して、1日を見守ってほしいと願い、夕は1日を振り返り、気づいた学びから自分の魂の成長に感謝してきました。そして世界が平和でみんなが幸せでありますように・・・と。

 小さな灯火の日々が私に祈りの導きを与えてくれました。とても小さなことだし、誰からも強制されるものでもないし、とても些細な日常の習慣だけれど、私にとってはとても大切なことなのです。

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