マガジンのカバー画像

読書ログ

3
読んだ本の感想を書いてます。
運営しているクリエイター

記事一覧

伊藤計劃記録 Ⅱ 読了

伊藤計劃記録 Ⅱ を読んだ。 以前、伊藤計劃記録 Ⅰを読んだ投稿を書いた。 今回は、その続編(?)である伊藤計劃記録 Ⅱの読後感。 もちろん、伊藤計劃記録 Ⅰに続いて卓越した批評力と洞察力を映画感想もとても面白かったし、勉強になった。現在、私のウォッチリストには、この本に出てきた映画がズラっと待機している。 しかし虐殺器官ファンとして読んでいてワクワクしたのは、本の解説で塩澤快浩さんが記していた通り『虐殺器官』の創作メモのような箇所が散見されるところ。 ああ、こ

伊藤計劃記録 Ⅰ 読了

読むのに体力が削られる本だった。 伊藤計劃記録 Ⅰを20日ほどかけて読んだ。そもそも、このnoteのアカウントはこの本に影響を受けて開設したものだ。そういう意味で私の生活の一部はこの本によって変えられたと言えよう。 私が伊藤計劃を知ったのは2011年だった。最初の出会いはゼロ年代最高のSFと名高い虐殺器官。 本のタイトルといいデザインといい、小説だというのにビジュアルのインパクトが凄かったことを覚えている。そこで手に取り最初の数ページをめくり、気がついたらどハマりしてい

凡人として生きるということ 押井守 読了

もはやモデルケースはなくなりつつあると言っていいだろう。つまりは全員が少数派で、全員が変態だ。この流れはますます加速すると思う。    凡人として生きるということ 押井守 押井守監督の著作 凡人として生きるということ 読了。 押井監督の本を読んだのは初めてだったのだが面白かった。 表現が映画に即して説明されるのが、さすが映画監督という感じ。 映画の中で輝く青春が描かれているからといって、それがあたかも現実に存在すると思い込むのは早計だと主張しているのだ。