バッハを聴きながら死にたい

そんなことを昔からよく思っていたなあと、ラジオから流れるバッハを聴きながら今日も思いました。
バッハの、この世とは思えない、無機質で数学的で完璧な音楽は人類の奇跡で、それ以後モーツァルト、ベートーヴェン、ショパン、シューマン、メンデルスゾーン、ブラームスと、多くの作曲家に影響を与えながら(正しく言うなら、バッハに影響を受けていない作曲家などいない)、他の誰にも追従できない世界をたった一人で作り勝ったバッハの世界はプラトン的であり、死の片鱗も見せないのに、死の世界ととても近く、この曲を聴きながら死にたいと思うのです。
もちろん、バッハの足元にも及ばない拙作の稚拙さも感じますが、そんなことは本当にどうでも良いのです。幸せな未来がないなら何で死んだらいけないんでしょう。と思います。バッハは宇宙であり、その宇宙に浮かぶ自分が生きようが消えようが、この宇宙には関係がないはずなのです。

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