本当のことは書けない

ここには、本当のことは書けない。
どこから書けばいいかもわからないし、書いてはいけないこともわかるし。
ただ、私の不条理は大き過ぎて、どう捉えればいいのかわからない。

私はことごとく、自分がなりたいものにはなれなかった。
一つここで書けるのは、私は演奏家には永久に憧れを持っている。
私はピアノが下手くそだった。それなりには弾けたが、言い換えれば、ミスなく演奏する、ということが簡単な曲ですら、どうしてもできなかった。
大きくなってからヴァイオリンも扱ったが、素人にしては伸びが良いと言われたくらいで、結局、素人のまま終わった。
その経験は、ピアノやヴァイオリンの曲を書く時には生きているが、演奏家としてのスキルは、私にはない。
作曲家としても、結局ほとんど全く評価は受けることができなかった。子供の頃一度だけ地域の賞をもらっただけだ。

音楽は諦めて現実になれと家族に言われ、私は勉強は得意な方だったが、大学でも現実を思い知った。私は大学の最前線でやっていけるような頭の良さではなかった。所詮、入学試験の難易度止まりだったのだ。

それ以前の問題が多過ぎて、それどころではないかもしれないが。それも、私のアイデンティティに関わることが複数あるのだが、ここには書けない。普遍的ではない悩み過ぎて特定されてしまうだろう。ただ、普通はあり得ない状況がいくつも重なって、つらいとだけ、書きたい。

今の仕事は言えないが、いわゆるクリエイターではない。そもそも何かを生み出す仕事ではない。妥協に妥協を何重にも重ねた仕事だ。悪い仕事ではないし、この仕事になりたい人がいることも理解しているが、これになりたかったかと言われると、全然違う。

ことごとく、才能がなくてたどり着いただけだ。

なんとなく生きるのが苦しく、思ったことを書いてみた。

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