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管理職になってきた

だんだんと管理職のフェーズに来ている. 
ちょっと前までは病棟で十数名の患者管理や他職種とのカンファレンス(という名の調整)が主な仕事だった. しかし, 今やごくわずかの担当患者と部下の医師たちの悩み相談, トラブルケースへの介入, マクロな視点から臨床をやっている. その他にも, 大学院生の指導や研究チームの旗振りなどなど, 上に上がるというのも大変だ.

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昇進は競争の結果だと思っていたが, 多分それは違って, しかるべき時にしかるべくところにいるのが結果であって, そこにはあまり競争はない. 自分もここにいるのはなぜなのかよく分からず, 誰かと競った記憶もない. ただ, 気づいたらここに居続けている. そういう連続なのだろう. 

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臨床医としての旬はそろそろ終えそうだなと思ってたけど, その辺りは思ったよりも大丈夫そうで, 人は皆「若い時の経験」でその後の何十年かをやりくりするもんだなと思い直す. そして, 昔よりも人に物を言わなくなってきた. 若い時の私を知っている人は今の姿を見ると驚くだろう.
沈黙は金なり, と今なら心から言える. 余計なことは言わない. この境地に辿り着くまでにいくつもの余計なことを言ってきた. 血まみれである.

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