見出し画像

創立20周年のご挨拶

この度、株式会社フルーションは皆さまのご愛顧とご支援のお陰で、創立20周年を迎えることができました。略儀ではございますが、この場をお借りしてご挨拶申し上げますとともに、私見満載で恐縮ですが、20年を振り返りながら大人宣言をさせていただきます。

 約百年前に先々代が果物の小売を吹田で生業としたのが弊社の起源でございます。果物店を継いだ先代は、2002年に事業拡大のために有限会社エイヨとして法人化をしたが、僅か4年後に何も言い残すこともできず無念の急逝をいたしました。当時の私は理学療法士養成校の教員でしたので「店じまい」もやむ無しと考えましたが、素晴らしい仲間に支えられ思案に思案を重ねました。結果的には、果実店としての後継は断念し、私の専門である健康事業であればと、2007年に株式会社フルーションと社名を変更して再スタートいたしました。
新社名のフルーションとは、(努力・苦労などが)実る、実を結ぶ、結実する、報われる という意味で、樹木ではその実がフルーツ(果物)です。先日、国立がん研究センターから果物を多く摂取する方は長生きをするという研究報告がありました。明治生まれの先々代が「健康」を意識して起業したかどうかは定かではありませんが、まだまだ覚束ない三代目として、先代や先々代の精神的な意思は引き継いだつもりでございます。吹田の地にこだわりながら健康をキーワードに私たちなりのフルーションをめざして精進し、2022年に法人化20年という節目を迎えることができました。

 20年の歳月を積み重ねるということは “大人”としての自覚を求められるということです。月日を徒に過ごしても他人から決して大人とは認めてはもらえません。社会で接する人たちの中で、冷静で落ち着いた人や、滲み出る責任感を持つ人を見ると“大人だなぁ”と感じます。そこには年齢は関係なく、自らの感情や欲望を制御しながら他人のために力を惜しまない責任感に満ちた姿に真の大人の姿を感じます。これは利他的行動と呼ばれますが、利他的に考え行動するためには自らが自立している必要があります。この責任感と経済および精神的な自立は、大人たるに重要な要素ではないでしょうか。また大人には蓄積された豊富な経験知があり、多種多様な経験から発せられる言動には直感的に大人を感じさせるものがあります。

 
私たちは利他的な事業展開ができているだろうかと常に自問しながら会社運営を行ってきました。営利企業であっても、医療や介護という世界は患者・利用者を第一に考える利他的な視座と理念が基盤に必要です。フルーションとしての再スタート時は、医療しか知らない私にとって場違い感のある戸惑いと資金繰りの悩ましさの中で、しばしば利己的になっていたことを思い出します。全く落ち着きもなく感情に右往左往させられ、この業界ではまさに子供でした。
しかし、こつこつと経験知を蓄積することで冷静に現実を俯瞰できるようになり、何よりもご利用者さまやご家族さまからの感謝のお言葉や笑顔をいただくことで、ぐらつきかけた自信が輝きを取り戻し、徐々にではありますが仲間が増えることで精神的自立が促進され、自信は責任感となって、常にもがきながらフルーションは成長をしてまいりました。

大人になると現実的な考えしかできなくなるもので、夢が薄れて寂しい大人への道程になるのではないかと、私個人としては非常に怖いと感じています。フルーションの理念を簡単に表すと『想像から創造力で笑顔を作る』ことで、少年少女の心を忘れず、私たちにしかできない発想と方法で、笑顔あふれる街づくりに少しでも貢献できたらと考えています。
20年の節目にあたり、皆さまのご支援で何とか大人になれたフルーションに、益々のご支援とご期待をくださいますようお願いをいたします。

2022.10.31

株式会社フルーション
代表 中川 法一

<代表プロフィール>
1960年に 吹田市に生まれる
神戸大学 大学院医学系研究科博士課程修了(保健学博士)
市立吹田市民病院、大阪大学医学部附属病院病院に勤務後
神戸国際大学、大和大学で教授として後進育成に取り組む
現在は株式会社フルーション代表として陣頭指揮をとる


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?