Regonn&Curry.fm Episode 134 収録後記 J-Quants データ分析コンペティション表彰式を視聴しての感想
このnoteは、Regonn&Curry.fm というポッドキャストの第134回の収録後記です。
134回では、J-Quants データ分析コンペティション表彰式、人工知能が俳句を詠む、リスナーからの質問、今週のKaggleについて話しました。
まだ、収録時には開催していなかった J-Quants データ分析コンペティション表彰式 を視聴したので、その感想をまとめていきます。
ちなみに、今回の J-Quants コンペのコードや表彰式の動画リンクは公式の記事でまとめられています。
望月 正弘様発表
発表資料
DeNAの方で、元はバイオ系で特段株取引には詳しくないこと。
特徴量設計の話が参考になりました。
株価の変動率ではなく、順位を予測できればいいという考えで、回帰ではなくランク学習で解くことで、簡素にしていたりCVやpublic・private LBの違い等、普段他のコンペでも意識しているような内容を知ることができてためになりました。
UKI様発表
専業の投資家で私も普段TwitterやQiita記事を参考にしています。専業投資家のため他のエンジニアに比べて、イベントで登壇されることも少ないので、私にとってとても貴重な発表でした。
発表資料
ボラ予測と方向予測で分けて考えて分割していた。
投資の知識であったり、Further Workで今回のコンペの内容を含めて実際に利益を出していくための方法について話されていて参考になりました。
別途質問回答集の記事も書いています。
谷合 廣紀様発表
将棋のプロ棋士で、データ分析の書籍も出している人。
こういった色々な分野の人が参加した特殊なコンペでもあったなという印象です。
1週間程度しか、使える時間がなかったにも関わらず、トレードの基礎から書籍で勉強し、特徴量等もチュートリアルやフォーラムを参考にされていて、結果を出す人の基礎を疎かにしない姿勢がみえてすごかったです。
Heegle 様発表
Qiita記事が参考なった発表枠みたいです。
機械学習エンジニアと株式投資の両方を普段からやっているため、株式投資の常識を機械学習のアルゴリズムに橋渡しをするという内容でした。
記事のなかで、さらに深堀りが必要そうなトピックを取り上げられていました。
決算のサプライズ度合や季節変動といった、決算を含めた株式投資ならではのドメイン知識の説明がわかりやすかったです。
上位入賞者の解法の総評 AlpacaJapan様
今回のコンペの問題設計について等が話されていました。
上位入賞者ほどCVや評価期間を工夫している等、上位入賞者の傾向がわかる内容でした。
上位入賞でニューラルネットワーク系が使われていなかったのは、まだまだこれからニューラルネットワーク系の活用の分野がありそうです。
特徴量も、代表的な指標というものは、実際の投資家も見ている内容なので、それを機械学習の特徴量にするのは良かったとのこと。
利益を出すにはモデル毎の評価指標というものを考える必要がある。
全体的な感想
誰もが考えつく機械学習を利用したシステムトレードですが、実際にやってみると色々と問題も多く挫折しやすいなか、今回のコンペではそれをデータサイエンスで解決できるような問題に落とし込み、色々な人が参加できる環境にしたのはとても魅力的な取り組みでした。
普段自分もNumerai等で株価予測等をやっているので、今回のコンペで学んだ内容を活かして今後も色々触ってみようと思います。
それにしても、J-Quantsで提供されたAPIが今後も有料でいいので、公開されないか楽しみにしています。
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