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再生する暮らしをつくる。Regenerative Life Labが生まれました。

2021年6月21日。
光の量がピークに至る夏至の日に、「Regenerative Life Lab(リジェネラティブライフラボ)」は誕生しました。

リジェネラティブライフラボが誕生した経緯や想い、ここからどんな活動をしていくのかについて書いていきたいと思います。

とても大切な想いを持って始めるプロジェクトなので、読んでいただけたらとても嬉しいです。



私たちについて

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「この世界は、なんて美しくできているんだろう。」

この世界のことを知れば知るほど、私はその美しさに心が震えます。

真っ赤に染まる鮮やかな夕焼けを見たとき。

一粒の種から草木が育ち、何倍もの恵みを受け取るとき。

雨から山水となり、海へと流れて雲になる、水の循環を感じるとき。

先人達の暮らしの節々にある、自然と共に生きるための叡智を感じるとき。

人の言動の奥にある愛や思いやり、純粋な願いに触れるとき。

自分の奥に眠っていた、いのちの願いにつながるとき。

心の在りようと身体、世界との繋がりを感じるとき。

自分という存在が大きな存在の一部なんだ、と感じるとき。
....

この世界は、なんて完璧で、多様につながりあっていて、効率的で、美しくできているんだろう。

地球という世界も、そこに住む私たちそれぞれの内側に広がる世界も。

この美しい地球という私たちの家と、その私たちの内側にあるいのちの願い。

これらを何一つ置き去りにせず、大切に抱きかかえながら、味わいながら生きていきたい。

このシンプルな願いが、私たち二人が共有している想いであり、原点です。


物質的にも、精神的にも満ち足りている、本当の意味で豊かな世界。

争いも貧富の差もなく、皆が心から満たされている、平和な世界。

多様な生態系が育ち続け、水と空気は澄み渡り、どんどん豊かになる地球。

こんな”豊かな世界”が「あったらいいな」と願うのではなく、本気で実現すること。    

夢のように感じるかもしれないこの”豊かな世界”を実現するための科学的知識や技術的手段を、私たち人類はすでに持っているのです。

パーマカルチャーデザイナーである加賀利航平と、ヒューマンテクノロジー研究家である後藤志果の二人で始めたのは、この”豊かな世界”の実現のための活動です。

私たちはそれぞれに様々に学び、実践し、多様なアクティビストに出逢い、それぞれの道を歩んできましたが、辿り着いた答えが「暮らし」でした。

ここで「暮らし」と私たちが名付けているものは、
美しく豊かで、生命が溢れ循環し、地球を再生させる智慧が凝縮した生き方であり、在り方であり、生命としての生きる活動です。


私たちが根幹に置いている思想やテクノロジー

・NVC(共感コミュニケーション)
・パーマカルチャー
・アクティブホープ(つながりを取り戻すワーク)
・アナスタシア
・サティシュクマールの3Sの思想「Soil, Soul, Society」
・意識の探求
...

ミッション

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地球が再生するための暮らしをつくることと、
そんな暮らしが集まった村「Regenerative Village」をつくること。

「regenerative(リジェネラティブ)」 とは、「再生する」という意味の言葉です。人間には怪我をしても治癒していく仕組みが備わっているように、この世界のあらゆるものにも再生する仕組みが備わっています。
この再生する仕組みを活かした暮らしをつくることを意図しています。
大地の再生、水の再生、空気の再生、心の再生、身体の再生、経済の再生 etc…

”豊かな世界”。

物質的にも、精神的にも満ち足りていて、争いも貧富の差もなく、皆が心から満たされていて、平和で、地球の生態系は育ち、水と空気は澄み渡る、
豊かな世界。

これまで何人もの人が願い、行動してきているにも関わらず、未だ実現しないこの世界を実現させる鍵が「暮らし」にあることを、私たちはある本から受け取りました。

その本は、「アナスタシア」

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この中で語られている1haの一族の土地、そしてその一族の土地が集まった村(コミュニティ)を創造していくことが、いかに意識を再生し、個人を再生し、社会を再生し、地球を再生していくのかということに心を打たれ、前述したミッションにつながっています。

これまでさまざまな活動をしてきた中で、これが全ての社会問題を解決し、”豊かな世界”を実現するための最善の手段なのではないかと考えています。

さらにこの本の中で語られていることは夢物語でもなんでもなく、今現実に動いていることでもあります。
ロシアではこの本がきっかけで新たな法律ができ、希望者には土地が配分され、すでに4万人が一族の土地づくりを始め、389のコミュニティができています。
ロシア国外でもこの動きは起きていて、世界的なムーブメントになりつつあります。

そんなこの本に書かれている大切な要素を、社会変革の観点から、よりわかりやすい言葉や社会に届く表現にして伝えていくことが、私たちの大切な仕事であり、もう一つのミッションであるとも考えています。


私たちが取り組む3つのこと

1. 再生する暮らしの場づくり

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高知県四万十町にてご縁があり貸していただいている約1haの土地で、再生する暮らしの場をつくりはじめます。
「Little Terra」(小さな地球) と名付けたこの場所で、以下の要素を大切にしながら暮らし、探求し、実践していきます。

再生する暮らしの場づくりで大切にしている10のこと


◉循環する暮らしのデザイン

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パーマカルチャーを基に、自然と活かしあいながら暮らすための仕組みを取り入れること。
太陽や雨、風、微生物などのエネルギーを活用し、地球とダンスするように暮らします。


◉動植物と人間の繋がりの探求と実践

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植物は他の生命とコミュニケーションをとっていると言われている。
動物や人間も含めた生態系を暮らしの中に生み出し、種まきや植物たちとの日々の関わりの中で人間と植物、動物との真の繋がりについて意識し、探求すること。
在来種、固定種の種を使用し自家採取しながら本来の種の力を再生し、種と人間の関係も再生するとともに文化継承していくこと。


◉楽しみながらつくる

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食べ物や家、衣服やエネルギーといった生活に必要なものを自分たちでつくること。
「必要だからつくらなければならない」とか「消費をゼロにして自給自足する」ということではありません。
創造する楽しみと豊かさにつながり、自分の暮らしを自らの手でつくるということです。

◉消費行動を力に変える

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多国籍企業へと富が集まり、見えない地球への負担がかかっているグローバル経済の仕組みを理解し、消費行動を意識し、力に変えていくこと。
輸送距離や化石燃料の使用量を考慮し、地球環境の再生に貢献する企業や仲間、地元の人を消費を通して応援すること。


◉新しい経済の探求

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お金による等価交換を主とする資本主義経済から、新しい経済の形を探求し、お金という現在最も力を持ったツールを地球の再生に活用すること。
ギフトエコロジー(与え合う生態系)や、地球の原理を活かした経済システムなどの実験と実践。


地域にある文化や教育の再生

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四万十川を中心とした豊かな自然の恵みと
地域の方との繋がりを大切にし、
継承したい文化の保存と再生に意識を向けること。

未来を担う子供達が地球人としての視野を養える教育の仕組み作りに貢献すること。


◉相手と自分を大切にする

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平和という大きなテーマを目の前にした時、自分の暮らしや大切な人との関係性や自分のことを後回しにしたり、おろそかにしてしまうという経験があります。
「平和への道はない。平和こそが道である。」というガンジーの言葉にもあるように、自分を大切にすること、目の前にいる大切な人の心に寄り添うこと、今ここにある真実を丁寧に分かち合って行くこと。
これこそが平和活動の根幹にあると感じています。


◉愛の探求

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愛とは一体何なのか。
見えないけれど誰もがその存在を認識し、惹かれている愛。
このわかるようでわからない、わからないようでわかっている「愛」について、真摯に探求すること。
人と人、人と植物、人と動物...
さまざまな生命との間にある愛とそのエネルギーについて意識を向けながら暮らすこと。


◉意識の探求

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人間は意識する生き物であり、意識が向いているところに私たちの人生は進んでいくようにできています。
この観点から考えた時、意識は「望む人生へと進むための大切な羅針盤」であり、貴重な資源であると捉えています。

尊敬する活動家の先輩であり、よく生きる研究所を主宰されている榎本英剛さんからいただいた言葉で、私も大切にしていることを以下に引用させていただきます。

「今、自分はどこに意識を向けているのか?」
「そして、それは自分の人生を豊かにするものか?」
「そうでないとすれば、どこに意識を向けるとより人生は豊かになるのか?」

これらの問いかけを通して、どこに意識を向けるかについてより自覚的な選択ができるようになると、人生は自ずとより豊かな方向へと導かれていくことでしょう。

要するに、究極的な言い方をすれば、皆さんの意識をどこに向けるかが皆さんの人生の質を決めることになるのです。


地球の再生に、意識の力を最大限に活用していくこと。


◉命が願う夢を生きる

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私たちは"全ての人が夢を生きる世界"になることを願っています。
ここで「夢」と呼んでいるものは、単なる目標や目的とは違う質を持つ、
命のエネルギーそのものであり、命の願いのことです。

この地球上で最も美しいものを一つあげるとするならば、純粋な夢(命の願い)と答えます。
夢とは美しくパワフルな力を持っているものだと感じるのです。

何かや誰かに押し付けられた思想から、自分の夢だと思い込んでいるものはないか?

自分の命が全集中して生きたいと願っていることは何なのか?

こうした問いをもちながら日々暮らしていくことを大切にしていきます。

私たちは、夢を生きる力を高めることは日々の暮らしを整えることに直結していると思っています。

人が夢を生きたいと願う時、地球とのつながりを感じていることがどれほど重要で心強いかということ。

太陽と大地の恵と、愛を注いで育てた自分のガーデンの野菜や果物や穀物を食べ、汚染されていない大地を裸足で踏みしめ、命がよみがえるような新鮮な水を飲み、澄んだ空気で呼吸し、大自然の川や海で泳ぎ、満点の星空の下で眠るとき、私たちの意識はひらき、再生していくと思うのです。


2. 地球を再生するナビゲーターの創出

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私たちが取り組む2つ目は、
地球を再生するナビゲーターの創出です。

気候危機をはじめとする深刻な社会問題が山積みである時代を生きる私たちの希望は、暮らしから地球を再生できることの確信と、再生する智慧と技術をもった仲間が溢れる世界を実現すること。

人類に不可欠な再生する暮らしの智慧と技術を学び、実践していくことだけでなく、全ての叡智を次の世代に継承していきたい、未来に希望のバトンを繋いでいく使命があると感じています。

私たちがイメージする「地球を再生するナビゲーター」は
暮らし(Soil)、意識(Soul)、社会(Society)の3つの領域について、
頭、身体、心で理解し、地球を再生する技術と思いやりの中で育まれます。


このほかにも、あらゆる角度から検証し、研究し、実践してきたことの中から厳選したエッセンスを、講座やワークショップ、リトリートなど様々な形式で分かち合っていきます。



3. 再生する暮らしのインターネット百科事典「リジェネラティブWiki」

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パーマカルチャー、NVC、易経、IFS、大地の再生...etc.
世界を再生していくのに役立つ智慧や技術はさまざまなところにさまざまな形で存在します。
これらをWEB上にまとめて、再生する暮らしの資料室のような、Wikiのようなものをつくります。

本当に必要な智慧だからこそ、みんなで世界に存在している智慧を集結させ、オープンソースで誰もが活用できる形にすることに意味があると思っています。


ここから、私たちが共に創造していくこと

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「夢を生きる」ということ。

いのちの願いから、本当に望む生き方を生きていくこと。
この世界の美しさに触れながら探求していく。
本当にいのちが願う暮らしのあり方とは何か。
源にあるいのちの願いとつながり生きる意識の在り方とは。
愛とは何なのか。

いのちの願いを生きられるような社会のあり方。経済のあり方とはどんなものなのか。

いのちが願う世界を創造していく。
その第一歩として、小さな地球(Little Terra)を共につくりはじめます。

外側の世界(暮らし)と内側の世界(意識)の両方から探求と実践をして、
夢を生きること。

この世界の美しいダイナミクスを思い出していく。
そこから、新たな暮らし(soil)、意識(soul)、社会(society)を創造していく。
そのプロセスの中で得られた収穫を世界に分かち合う。

そんな物語がはじまりました。

ここまで読んでくれて本当にありがとう。
これからリジェラボをどうぞよろしくお願いします。


Infomation

すでに動いていることを少しお知らせ💡

・ICHI FES × リジェラボ オンライン講座

仲間のどりちゃん(畑中みどり)とゆうや(高橋雄也)が開催するICHI Fesとの共催でオンラインWSを開催します!
テーマは「夢と暮らしと地球と私」
7/29 20:00~ スタートです。
イベント詳細はこちらから。
https://fb.me/e/LtBEgVxR


↓ICHI FES について
https://motion-gallery.net/projects/ichifes2021


・TSUNAGU Regenerative Design Program

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                                                         ARTWORK by NIKY ROEHREKE

今月から始まった0期生のプログラムの中でヒューマンテクノロジー講座を
志果が担当しています。
継続していくようなので、次回の募集が始まったらぜひチェックしてみてください^^
https://tsunagu-fashion-laboratory.earth/program/

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